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メディア激動時代を読む 山口一弥

ヤフー買収に参戦したマードック氏の買収拡大戦略とは

山口一弥 [前コロンビア・ビジネス・スクール通信情報研究所客員研究員]
【第3回】 2008年2月21日
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ニューズ・コーポレーション本社
ニューズ・コーポレーション本社

 「プレイヤーを増やせ」。

 アメリカのビジネススクールで教えるゲーム理論の基本戦略だ。何のことか。言うまでもなく、米国ヤフーの買収にマイクロソフトが名乗りを上げたのに対して、ヤフーが役員会でそれを否決。それを見届けて、ニューズ・コーポレーションが参戦を表明。ゲーム理論を地でいく展開ではないか。最も、ニューズも昨年5月のヤフーとのマイ・スペース株交換の時の交渉へ名乗りを上げた時と同じ展開なのだが。

戦略論を地で行く
ニューズという企業とは?

 そのニューズ・コーポレーションとは、言わずと知れたルパート・マードック氏率いるタイム・ワーナー、ディズニーに次ぐ世界第3位のメディア・コングロマリットである。以下、ニューズ・コーポレーションの主なアメリカでの買収を記したものだ。

 彼の仕事を見返してみると、改めて他のコングロマリットとの違いが際立つ。ポイントをまとめてみると、

(1)新聞業(出版ではなく)を抱えている

(2)地上波テレビ局だけでなく衛星テレビ局も抱えている

(3)インターネットSNS大手を抱えている

 の3点が挙げられるではないだろうか。言うなれば、この3つがマードック氏の強みであり、弱みとも言える。

フォックスTVは
後発ゆえの差別化戦略で好調

 そんなニューズ・コーポレーションだが、かつて80年代後半から90年代にかけて、その買収によって資金難となり、一時期は倒産も取りざたされたが、売却を一気に進めたことで息を吹き返し、今では世界的規模のメディア・コングロマリットとなっている。

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山口一弥 [前コロンビア・ビジネス・スクール通信情報研究所客員研究員]

立教大学卒。広告会社を経て、新聞社勤務。新聞広告、インターネット広告等の営業を担当。2006年から2007年にかけてコロンビア・ビジネス・スクール通信情報研究所客員研究員。


メディア激動時代を読む 山口一弥

インターネットは新聞・放送といった既存メディアの在り方をも変えつつある。メディアの世界で、今、何が起きようとしているのか、その最前線を追う。

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