去る二月二五日、大相撲で歴代最多優勝を記録した昭和の大横綱、大鵬さんに国民栄誉賞が贈られた。初代受賞者の王貞治さん(ホームランの世界記録)から数えて二一番めの受賞となった。

 のはいいのだが、亡くなってから授与されたところで、本人は喜ばないぞきっと。

 と私は思っていて、この国民栄誉賞というのはどうにも不思議な賞で、故人に与えられることが多々あるのだ。亡くなって初めてその偉大さに気づくのなら、生きているうちにとっととやれよ。

 と思っているのは私だけではないような気がする。だから、国民栄誉賞は内閣支持率が下がったときの人気回復を図った茶番、なんて陰口をたたかれる。授与されるのは立派な方々ばかりですけど。

 今回授与された大鵬さんの前がレスリングの吉田沙保里さんで、彼女は世界選手権とオリンピックで一三連覇という凄まじい大記録を達成した。ところが、そのレスリングが二〇二〇年のオリンピックから除外される……、という騒動が勃発したものだからさぁたいへん。

 日本国政府はどう出るのか? それとも、あれは民主党政権時の国民栄誉賞だから自民党はレスリング復活に向けて協力するフリをするだけなのか。東京開催の招致だけに血眼になっている場合ではないぞ。野球とソフトボールだってオリンピック競技から除外されているのだから。王貞治さんや衣笠祥雄さんがお元気なうちにオリンピックから野球が外されるなんて……、国民栄誉賞って何なの?

 と思っているのは私だけのような気がするが、吉田沙保里さんの前の受賞者がワールドカップで初優勝を遂げた“なでしこジャパン”の代表メンバーたちだった。団体での受賞も、彼女たちが初めてだ。

 本当は大会で大活躍した澤穂希さんひとりだけが受賞してもよかったのだが、澤さんは美人すぎてふだんから嫉妬されているのに澤さんだけが授与するとやっぱり多くの人が嫉妬するから代表チーム全員の授与が決まった……、というのは漫才コンビ・ナイツのネタです。