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今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内

【アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ
「モーニン」】
魅力的な主題に続く妖しく媚薬めいた即興演奏

小栗勘太郎 [音楽愛好家]
【第54回】 2013年3月7日
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 どんな組織でも、その組織を運営し発展させていくためには、リーダーシップが不可欠です。当然のことですよね。でも問題は、リーダーシップの中身です。その組織を取り巻く状況によって必要とされるリーダーシップも変わるでしょう。平時か乱世か大乱世で違います。が、敢えて単純化してリーダーシップを二つに分類すれば、項羽タイプか劉邦タイプということになります。

 項羽タイプであれば、『俺様ほどできる奴は他ににない。ガタガタ文句を言わずに、俺様の言うとおりにやれ。俺について来い。ついて来ない奴は、たった今ここから出て行け。そいつは敵だ』という感じでしょうか。強烈な自負心で弱みを見せることなく常に前進あるのみです。

 劉邦タイプなら『本当に俺かよ?でも、行きがかり上しょうがないか。やるしかない。あいつは敵にしたくないから、側において置こう。こいつは知恵が回るし、そいつは腕が立つから上手く使っちゃえ。後は、成るように成るさ』ってことでしょう。ちょっとユルキャラで側にいる連中がほっとけない“人たらし”系です。

 会社でも学校でも野球チームでも何らかの研究班でも、そして音楽でも組織のチカラを最大化させるのがリーダーの仕事です。

 で、ジャズの世界です。一騎当千の猛者たちが俺様こそが音楽の神ミューズに選ばれた天才だと主張しています。激しい生存競争です。それを勝ち抜けるのはほんの一握りの楽団だけです。例えば、ジャズ・メッセンジャーズ。類稀なリーダーシップで楽団を率いたアート・ブレイキーあればこそです。

 と、いうわけで、今週の音盤はアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ「モーニン」(写真)です。

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小栗勘太郎 [音楽愛好家]

1958年生まれ、牡羊座のB型。某国立大学卒、米国滞在5年。公僕を生業とする音楽愛好家。著書は『音楽ダイアリーsideA』 『同sideB』(西日本新聞社)。『毎日フォーラム』誌にて「歴史の中の音楽」を連載中。


今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内

ビジネス・パーソンは日夜、現場で闘って、日々、喜怒哀楽を感じる。実は音楽の現場も同じだ。だって、音楽もビジネスも、所詮、生身の人間が作る、極めて人間くさい営みだから。音楽には妙な薀蓄など不要かもしれないが、音楽が生まれる時には物語がある。それを知って聴けば、喜びが倍になり、悲しみが半分になるかもしれない。毎週1枚、心のビタミンになるような音盤を綴ります。

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