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【オウチーノ・井端純一の住宅随想】ライバルがいないと市場は活性化しない

■Interview 井端 純一 オウチーノ代表取締役社長兼CEO

【井端純一の住宅随想】
ライバルがいないと市場は活性化しない

著者・コラム紹介
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リーマンショックが市場を塗り替えた

井端純一オウチーノ代表取締役社長
兼 CEO
井端純一
いばた・じゅんいち
同志社大学文学部新聞学(現メディア学)専攻卒。リクルートを経て、『週刊CHINTAI』『ZAGAT SURVEY』取締役編集長などを歴任。2003年、ホームアドバイザーを設立。新築・土地専門サイト「新築オウチーノ」、中古専門サイト「中古オウチーノ」、リフォーム業者検索サイト「リフォーム・オウチーノ」、建築家マッチングサイト「建築家オウチーノ」、賃貸専門サイト「キャリルーノ」などを運営。2012年、オウチーノに社名変更した。著書に『広報・PR・パブリシティ』(電通刊)などがある。

 10年ひと昔というが、ことに住宅・不動産業界の10年は怒涛の勢いで過ぎていく。

 私が仲間とインターネットで不動産情報を提供する会社を興したのが10年前。市場は不動産ミニバブルの様相を呈しており、全体に調子がよかった。

 首都圏のマンション販売戸数は、バブル期で年間4万戸前後だったが、1994年を過ぎた頃から増え始め、2005年までほぼ8万戸台をキープしていた。それを見ながら、こんなことを考えた。

 こんなに住宅を建てて、一方で古くなったら安易に捨てていく。オーストラリアやカナダの木を伐って持ってきているのに、地球的な資源の無駄づかいだ。どんどん増える空き家は、犯罪の温床にもなっている。このままでは日本は、どうなっていくのだろう……。

 我々のようなインターネット事業者でも、できることがあるのではないか。そう考えて思いついたのが、もっと中古住宅を流通させることだ。新築が売れていた時期でもあり、中古住宅など、話の端にすら上らなかった。それでも、「このままではアカン」と、中古住宅情報サイトを立ち上げることにした。

 準備に2年かかって、ようやくサイトをオープンさせたのが08年初夏。すぐに、リーマンショックがやってきた。

 そのあと新築住宅が大幅に供給を減らし、それを補うように中古住宅が以前より売れ始めて、陽の当たる存在になってきた。

仕事がない建築家と住宅リフォームを

 中古住宅がもっと流通するようにと、サイトをもり立てていく一方で、もう一つ「アカン」ことを見つけた。世の中には優秀な建築家がごまんといて、建築家の数だけ見ると日本は世界でトップクラスなのだが、彼らに仕事が行き渡っていない。

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