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【エーザイ】
国内も想定外の苦戦強いられる
「パテントクリフ」の恐怖

週刊ダイヤモンド編集部
【第108回】 2013年3月15日
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減収減益を予想した2012年度業績をさらに下方修正したエーザイ。製薬業界で「パテントクリフ」と恐れられる特許切れ問題に直面している。

 製薬業界には「パテントクリフ(特許の崖)」という表現がある。これは主力製品である医薬品の特許が切れ、同じ有効成分で安いジェネリック医薬品(後発品)が別の会社から販売されるために売り上げが急減することを意味する。製薬大手のエーザイは今まさに、パテントクリフに直面している。

 2月1日、同社は2012年度(13年3月期)の通期予想を下方修正、売上高5735億円(前年度比11.5%減)、営業利益715億円(同25.3%減)に改めた。

 下方修正の主な理由は、特許が切れたアルツハイマー病治療薬「アリセプト」の売り上げが想定以上に落ち込んだことにあった。

 もっとも、下方修正がなくても、12年度は2年連続で減収減益になる見通しだった(図(1))。急速な悪化要因は、同社の成長を長年牽引してきた二つの主力製品、アリセプトと消化性潰瘍治療薬「パリエット」の特許切れにある。

 アリセプトの特許は米国で10年11月に、日本では11年6月に切れた。パリエットは日本では10年1月に切れ、米国では今年11月で特許期間が満了する。

 アリセプトの特許が切れた直後の10年度売上高の製品構成比を見ると、アリセプトが37.8%を占め、アリセプトとパリエットの2製品を合わせると55.6%。売り上げの過半を2製品でたたき出していた(図(2))。

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