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父と娘の就活日誌

株式投資で企業研究してみる

楠木 新
【第7回】 2007年12月3日
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 先日来、どの銘柄でもよいから最低単位の株式を購入することを娘に薦めていた。企業研究に役立つと考えたからだ。

裕美 「N証券で口座を作って、食品業界のA社の株を100株購入したよ」

「なぜ、A社に決めたんだ?」

裕美 「食品は自分の生活に身近だし、株主優待もあったから」

「株主優待に目が眩んだな(笑)」

「英会話のN社の例もあるから、会社の情報はきちんと見なきゃ。N社に就職した先輩もいたんでしょ?」

裕美 「昨年は就職説明会もあったらしいから、何人かはいたと思うよ」

「実際に、自分で株を買うと、新聞の株式欄を見たりするかな?」

裕美 「新聞じゃなくて、ネットでA社の決算状況を見たよ。客観的に会社の経営内容を知りたいと思って。でも、まだよくわからないよ。」

「それじゃ、会社四季報でも見てみるか」

 娘に初めて証券会社に行った感想を聞くと、「銀行に比べて丁寧」とのことだ。確かにそうかもしれない。証券会社のブースで、年配の男性が長く話し込んでいるのもそのためだろう。

 運転免許書がなくて、どうして本人確認をするのかと聞くと、パスポートでするらしい。昔は、ごく一部の学生しか持っていなかった。「親族に、会社役員の方はいますか」とも聞かれたとのことだ。やはり、インサイダーの押さえは昔に比べてキチンとしている。株主優待の一覧が掲載された分厚い本も貰ってきていた。

 実際に株式を購入すると、興味も出たようで、質問も受けた。「会社四季報」のA社のページを開きながら、決算月、株主構成、チャートなどの意味を説明した。裕美に理解できるように平明に話すのは、結構難しい。自分が理解していない点も分かってくる。「ROE、ROAって何?」の質問には何とか答えられた。

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楠木 新

金融機関に勤務するかたわら、「働く意味」をテーマに執筆、講演などに取り組む。12万部を超えるベストセラーになった『人事部は見ている。』(日経プレミアシリーズ)、『就職に勝つ!わが子を失敗させない「会社選び」』(ダイヤモンド社)など著書多数。近著に『人事のプロが教える 働かないオジサンになる人、ならない人』(東洋経済新報社)がある。


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働く価値観が多様化する中、超売り手市場の環境下で、大学生はどのように企業選択をしていくのか。就職活動に臨む大学3年生の娘と父とのリアルな対話を通して、実状に迫る。

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