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【識者に聞く4】
住民合意をまとめていく
話し合いの糸口をつかむ

「甦るマンション」発 最新情報 【第5回】

2013年6月13日
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年代も価値観も経済状況も異なる住民たちをまとめ、修繕計画の合意を形成するのに必要なのは、正しい「知識」である。高経年マンションとどう向き合えばいいのか、識者に聞くシリーズ第4回。

知識を身につけ
前向きに議論していく

芝浦工業大学
工学部建築学科教授
南一誠氏

東京大学工学部建築学科卒。同大学院工学系研究科にて工学博士、マサチューセッツ工科大学にてS.M.Archの学位を取得。郵政大臣建築部、建設省官庁営繕部勤務を経て、 2005年より現職

 昨年、国土交通省は5回にわたり「持続可能社会における既存共同住宅ストックの再生に向けた勉強会」を開き、既存共同住宅に求められる性能(耐久性・耐用性、環境・省エネルギー性能、耐震性、防災性、高齢者対応)や、具体的な改修方法などが詳しく話し合われました。

 その議事録はすべてウェブサイトにアップされ、勉強会終了後のシンポジウム発言録や資料集もアップされています(注)

 勉強会は、今後大きな問題になるマンション再生に対し、今から準備しておくためのものです。修繕するにしても何にしても、遅れれば遅れるほどお金がかかります。専門家はよくわかっているのですが、一般の人にはまだ、浸透していません。

 だから早く勉強会を開き、専門家の意見を細大漏らさずアップして、誰でもダウンロードできるようにしました。そうすれば、さまざまな管理組合が基礎知識のレベルを上げられます。

 マンションは個別性が高い。建築年代や立地条件も違うし、何より住んでいる人の考え方や価値観が違います。お金をかけて資産価値を上げたいという人もいれば、子育てでお金がかかるから修繕は後回しにしたい人もいるわけです。

 だからこそ最低限、「技術的にはこういう条件になっている」「放っておけば劣化するので、計画修繕が必要」「耐震診断が必要で、補強工事も必要かもしれない」といったことを、皆が知識として持っておくことが重要です。住民合意をまとめる、議論の糸口にしてほしいのです。

(注)持続可能社会における既存共同住宅ストックの再生に向けた勉強会で調査した結果を情報提供するサイト「長く暮らせる共同住宅へ」
http://www.housing-stock.com/
マンション再生協議会シンポジウム(発言録と資料)
http://www.uraja.or.jp/mansion/news120706.html
 
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