ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
部下の能力を120%引き出す「質問」の技術
【第7回】 2008年3月17日
著者・コラム紹介バックナンバー
齋藤淳子 [(株)コーチ・エィ シニア・エグゼクティブコーチ]

視点を変えてあげる質問をする

 問題を抱えて1人で悩んでいる部下がいます。上司としては自分に相談してほしいのに、彼はなかなかあなたに近づいてきません。そんな時、あなたならどうしますか。

 例えば、新人の部下が担当する取引先との交渉がうまくいっていない場合、どんなふうに声をかけたらいいでしょうか。

 こんな場合に、上司が「うまくいっていないのは、どこが問題だと思う?」とか「相手の意見をちゃんと聞いているのか?」といった、「うまくいかない理由を探す」質問をしても効果はありません。それどころか、部下は上司の質問を鬱陶しいと感じることさえあるでしょう。

 なぜなら、そうした場合、部下は「うまくいかないのは自分の力が足りないせいだ」と考えているケースが多いからです。そう考えてしまうと、誰にも相談できず、まるで自分で自分を縛るようにどんどん自分を追いつめています。そんな時に、「うまくいかない理由」を考えさせても部下はますます追いつめられていくだけです。

 そうした部下には視点を変えてあげる質問が効果を発揮するのです。

 「もし君がぼくだったら、どうすると思う?」

 「君が目標とする営業マンをイメージしてみて、その人ならこんなときどう考えるかな?」

 「3年後の君なら、いまの君になんていうと思う?」

 自分を他の人と立場を入れ替えてみる、将来の自分を考えてみる、成功したイメージを考えてみる……、こうした視点からの質問はきっと部下に新鮮な気づきを与えるでしょう。

 アインシュタインは相対性理論をすべて自分の頭のなかだけで考えたのでしょうか。本田宗一郎氏はすばらしい車を独力でつくり出したのでしょうか。そこにはいつも彼らに興味と関心を持つ弟子や仲間がいて、対話があったそうです。対話を広げるために彼らの間でくり返されたブレストのきっかけは、いつも新しい切り口の質問だったと言います。

 部下に新しい切り口を気づかせる質問ができれば、上司にも部下との新たなコミュニケーションが広がっていきます。

スペシャル・インフォメーションPR

    スペシャル・インフォメーションPR

ダイヤモンド・オンライン 関連記事
9割の日本人が知らない お金をふやす8つの習慣

9割の日本人が知らない お金をふやす8つの習慣

生形大 著

定価(税込):2017年3月   発行年月:本体1,500円+税

<内容紹介>
日系企業から転職した外資系金融マンが明かすお金の知識。なぜ日本のサラリーマンは高収入でも貧乏なのか? なぜかお金が減ってしまう人は知っておきたいお金をふやす習慣。年収1億円の元外資系金融マンが明かす「お金に働いてもらう」、「フロービジネスではなく、ストックビジネスを増やす」方法がわかる!

本を購入する
著者セミナー・予定

(POSデータ調べ、3/12~3/18)



齋藤淳子 [(株)コーチ・エィ シニア・エグゼクティブコーチ]

立教大学法学部卒。神戸製鋼を経て、1990年MSC(マネジメントサービスセンター)入社。数多くのリーダーシップ研修やコンサルティングを行う。1999年、(株)コーチ・トウェンティワン入社。2001年、(株)コーチ・エィへ。現在は、シニア・エグゼクティブコーチとして、上場企業を中心に経営者・管理職層へのトレーニング、および1対1のコーチングを実施。
コーチ・エィのホームページはこちら


部下の能力を120%引き出す「質問」の技術

マネージャーの仕事は「質問すること」だった!「どう思う?」の一言で、部下が伸びる!部下の能力を120%引き出すためのコミュニケーションスキル講座。

「部下の能力を120%引き出す「質問」の技術」

⇒バックナンバー一覧