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アップルが警戒する「ギャラクシーS4」の逆襲

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第237回】 2013年3月21日
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 サムスンが先週、ニューヨークで新しいスマートフォン、「ギャラクシーS4」を発表した。

 派手なショーめいた金のかかった発表会は評判が悪かったが、製品自体の評価はめっぽういい。ひょっとすると、アップルはこのギャラクシーS4にかなりの警戒心を抱いているのではないかとも言われているほどだ。

 ギャラクシーS4はスクリーンサイズが5インチで、重さが130グラム。先行するギャラクシーS3よりもスクリーンは大きくしながら、ハードウェアはさらに薄く小型にした。デバイスがスクリーンそのものといった外見に、さらに一歩近づいた感じだ。

 スペック上もスクリーンの解像度が上がり、CPUの処理能力も速くなり、カメラも13メガピクセルまで向上させたなど、さまざまなハードウェア上のアップグレードを図っているが、何といっても注目を集めたのは、盛りだくさんなソフトウェア面でのフィーチャーだ。

 サムスンはここ数年、アップルによる特許違反訴訟に苦しめられてきたのだが、ギャラクシーS4は、まるで「リベンジ(復讐)」とでもいわんばかりの新機能の盛り込み方で、しかもアップルのiPhoneにはないものばかりなのである。サムスンは、ここで自社の研究開発の底力を見せつけようとしたと言える。

スクリーンにタッチしないで
操作ができる!?

 そうしたフィーチャーのいくつかを紹介しよう。

 まず、ジェスチャーによる入力がある。アップルのiPhoneは、指のタッチによる入力で先鞭をつけたのだが、サムスンはスクリーンにタッチすらしないで操作ができる新しい方法をアピールした。

 たとえば、「エアビュー」や「エアジェスチャー」は、指先をかざしたり手のひらを振ったりすることで画面が操作できる。電話を受信したり、写真アルバムやメールの中味をざっと見たり、音楽を変えたりといったことが可能。この機能は、運転中に便利であるとか、手袋をしていても操作できるのが都合がいいらしい。現時点では使い心地のほどがわからないものの、このジェスチャーによる操作性の未来はかなり興味深いものだ。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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