タイ 2013年3月21日

タイに住む日本人の質問
「バスの運転手が事故現場から逃走してしまうとよく聞きます。なぜ?」タイ人経理部長ブンが在タイ日本人の質問に答える【ブンに訊け!】

バンコク発ビジネス・生活情報誌『DACO』編集部のタイ人経理部長、ブン(女性)が日タイの架け橋となるべく日本人からの質問に答えます。

読者からの相談:事故現場から逃走する運転手について
 いつも楽しみにしています。会社の仲間内でもこのコラムは面白いと評判であります。たいへん聞きにくいことをお聞きます。ブンさんはどう考えるのか、とか、タイ人全般がそうなのかと責めるつもりはないのですが、あまりにもよく耳にする「交通事故を起こした現場から逃げてしまうバスやバンの運転手」のこと。
 そりゃ日本だってひき逃げとかしょっちゅう世間を騒がせていますが、目撃者(生存者)もたくさんいるわけだし、バス会社に連絡すればすぐ捕まってしまうはずです。事故を起こした時点で、もう観念すると思うのですが……。 そのへんのところをお聞かせ願えないでしょうか。
(中略)ダコを手に長距離バスやバンを利用して地方を旅するのが好きです。(ユキノさん)


【ブンからの回答】

まずはお礼

 ユキノさん、ご愛読いただきありがとうございます。読者のみなさん、困りごと、わからないことなど、『DACO』編集部までどんどんメールでお伝えください。

タイだけの現象なの?

 さて今回の疑問ですが、事故を起こした運転手が、現場から逃走するのはタイだけに限らず、どこの国でもそうだと思っていましたので面くらいました。つまり私にとってすっかり常識となっているのでしょうね。ユキノさんに指摘されて、それもそうだと思いました。

 そこでこの件について「なぜ逃走するか」を編集部のメッセンジャー、トゥに聞いてみました。彼はレスキュー隊のボランティアメンバーで24時間、腰につけた無線で交通事故や災害現場の様子を傍受しています。彼によると目撃者や犠牲者がいても現場から逃走する動機はだいたい以下のケースのようです。

逃走の理由

(1)酒気帯び運転していたから。当然、罪は重くなるので現場から逃走して、アルコールを覚ましてから出頭する時間稼ぎ。

(2)妻や上司、親などにまず相談するために逃げ、後で出頭。

(3)事故の生存者や現場近くの野次馬になじられた挙句、リンチに合わないように逃げる。

(4)給料が少なく、蓄えもないので破損した車代や犠牲者への慰謝料が払えないので逃げる。

(5)長時間働くためにヤーバー(覚せい剤)を服用していたため、検査の結果、体内から覚醒剤が検出されるのを恐れ逃げる。

(6)タイの警察は怠惰だから、逃げてそのまま事件がうやむやになる可能性に賭ける。捕まっても金でなんとかなると考える。

 逃走の理由はこんなところだそうですが、事故を起こしたらまず逃げろ。というのはどうやら自分を守るための本能的な行動のようです。

 地方へ旅行する場合、運転手が酒くさくないか、妙に興奮していないか、注意が必要ですね。

バンコクの冷房バス。料金は距離制で12~24バーツ(約39~78円)。車掌さんがやってきたら行き先を告げて払う。※写真の運転手さんは文章とは一切関係ありません【撮影/『DACO』編集部】

(文・撮影/『DACO』編集部)

 

 


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