新興国投資 2013年3月25日

ASEANの田舎国・ラオス
人口わずか639万人の有力産業とは?木村昭二のどんと来い! フロンティア投資

成長性がすごい!と話題のASEANにあって、いまいち話題に上らないのがラオス。それもそのはず、経済規模が小さすぎる。人口639万人はミャンマーの約1/8しかなく、一人あたりGDP1204ドルはタイの1/37しかない。ASEANで唯一海に面しておらず、これといった輸出品もなく、有名な遺跡や観光資源も周辺諸国に比較すると少ない。しかし、こんなないない尽くしの国にも、株式市場はありました。そして、ほとんど唯一の希望となるかもしれない産業も!

ラオスの首都ヴィエンチャンのシンボル「パトゥーサイ」(凱旋門)。1962年、内戦の終結とパテート・ラーオ(共産主義革命勢力)の勝利を記念して建造された (Photo:©木村昭二)

ASEAN10か国中8番目の人口規模

 ラオスに初めて行ったのは今から16年前、1997年のことでした。ラオスに行くことを話すと誰もが判で押したように、こう言ったのを思い出します。「え! あんな国に何しに行くの? 何もないところだよ、本当に!」。

 それは悪口でも何でもなく、当のラオス情報文化観光省観光部のホームページにも書いてあります。曰く「アンコールワットのように壮大な遺跡があるわけでなし。エメラルドグリーンの海が広がっているわけでもなし。タイのトムヤンクンのような名の知れた料理があるわけでもない…」のだと。

 時は過ぎ、中国の成長も頭打ちになったと報じられる昨今、近ごろはASEANが「ポスト中国」として俄然注目を集めています。先行したタイやインドネシアはもとより、ベトナム、カンボジア、ミャンマーといった“キャッチアップ組”にも投資マネーが興味津々の眼差しを向けています。

 では、中国、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマーのまん中に位置するラオスはと言うと……未だにパッとしていません。というのも経済規模が小さすぎるのです。

中国、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマーの中央に位置し、地図上では絶好のロケーションにも見えるラオスだが、周囲の国々と比べると経済のはじけっぷりは今ひとつ。海に面していないのも惜しいところ (地図は「Googleマップ」を基にザイオンライン編集部が作成)

 人口は639万人しかありません。これはASEAN10カ国中第8位(ちなみに9位シンガポール、10位ブルネイ)です。名目GDPは79億ドルで断トツの第10位、一人当たりGDPは1203ドルで第8位(9位カンボジア、10位ミャンマー)です。

 産業はサービス業(GDPの39%)、農業(同29%)、工業(同26%)ですが、労働人口の約7割が農業に従事しています。工業を伸ばそうにも海に面していないため、輸出基地がないのが不利なるところ。

 が、そんなラオスにも、2011年1月11日にオープンした株式市場があります。オープン前後の頃、ヴィエンチャン市街から少し離れたところにある「ラオス証券取引所」を訪問しました。


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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