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買収ファンドはなぜ嫌われるのか
逆風下の大手ファームトップに聞く(ペルミラ)

週刊ダイヤモンド編集部
【第6回】 2007年11月30日
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国際的な“レッグワーク”の蓄積で、
2500億円のディールに競り勝った
ペルミラ日本代表(ペルミラ・アドバイザーズ社長)白石智哉

ペルミラ日本代表 白石智哉
しらいし ともや/一橋大学法学部卒業後、86年にジャフコに入社。ジャフコ事業投資本部長として17件、約1200億円の投資を手がけた。2005年7月、ペルミラの日本進出に合わせて同社に移り、日本法人ペルミラ・アドバイザーズ社長として東京事務所を設立。ペルミラ日本代表
(C)Hiroko Tsukada

――2001年に旧ニチメン(現双日)と旧トーメン(現豊田通商)の合弁でスタート、現在その株式を米オリンパス・キャピタルが100%保有する、農薬関連事業大手のアリスタライフサイエンスを買収することが、この10月下旬に決まった。日本国内の企業買収としては過去最大規模の約2500億円を投じる理由は。

 新興国が牽引する世界的な人口増加に対し、作付面積は減少している。安定的かつ安全に作物を収穫するための農薬事業の成長のポテンシャルは高い。アリスタの2006年の売上高は約10億ドルで、世界第10位だが、業界の再編や今後の成長が期待できる。

――アリスタ買収には、他の買収ファンドや事業会社などの競合も現れた。ペルミラが競り勝った理由は。

 ペルミラは2005年に東京オフィスを開設し、それから間もなくして、農薬業界の調査を開始した。アリスタは、150を超える製品群を、125を超える国において提供している。農薬事業は専門性が高く、かつローカルなビジネスであり、規制、税制、為替も競合も異なるそれぞれの国において市場調査をするのには、手間と時間を要する。

 オリンパス・キャピタルが株式売却の意向を固めたのは、買収合意に至るわずか2ヶ月前の2007年8月中旬のことだった。その後、かなりの短期間でデューデリジェンス(事業精査)を行ない、ファイナンスを手当てできたのはわれわれだけだ。それまでの“レッグ・ワーク”(足で稼ぐ、地道な調査活動)の蓄積が効いた。

 ペルミラには、化学の専門チームがおり、農薬ビジネスにも明るい。そのほか世界中に散らばった専門性の高いスタッフが、グローバルファンドの投資を支えている。こうした豊かな国際ネットワークがペルミラの強みだ。

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