ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
吉田恒のデータが語る為替の法則

ファンドの期末要因リスクが潜む11月相場。
高金利通貨と金相場に急落の「死角」が…

吉田 恒
【第53回】 2009年11月11日
著者・コラム紹介バックナンバー

 米ドル/円も、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)も、今ひとつ方向感のない展開が続いています。

 ただ、そういった中でも、市場参加者のポジション動向には、顕著な変化が起きていたようです。

10月から、なぜ英ポンドが
急反騰したのか?

 為替相場において、ここ1ヵ月間の目立った動きの1つに、英ポンドの急上昇がありました。

 英ポンド/円の値動きを見ると、10月中旬に140円近辺で推移していましたが、その後、一時は150円を大きく超えるまで、急反騰しました。

英ポンド/円 日足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/円 日足

 なぜ、このような大幅な英ポンド高が起きたのでしょうか?

 この質問に対する1つの回答は、「売られ過ぎていたから」ということになりそうです。

英ポンドのポジション動向

 CFTC(米商品先物取引委員会)統計は、ヘッジファンドなど、代表的な投機筋の取引を反映しているデータとして知られています。

 それによると、英ポンドのポジションは、10月中旬にかけて6万枚を超えるショート(売り持ち)となっていました。確認できる2004年以降では、最大の英ポンド・ショートです。

 その意味では、英ポンドはこの時点で、かなりの「売られ過ぎ」になっていた可能性があると思います。

 ところが、10月中旬から、英ポンドは急反騰に転じました。そうなると、英ポンドのショートポジションは、為替差損が発生するリスクが高まります。その結果、英ポンドのショートポジションは、一転して急激な縮小へと向かいました。

 CFTC統計によると、英ポンドのショートポジションは、11月に入って2万枚以下に縮小しました。英ポンドの「売られ過ぎ」が解消され、その中で、英ポンドが急反騰したことがわかると思います。

 ところで、大きな為替ポジションの調整がこの1ヵ月に起きたのは、英ポンドに限ったことではなかったようです。

 同じCFTC統計によると、日本円とユーロのポジション動向にも変化があったようなのです。

 記事の続きを読む

関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

吉田 恒 

立教大学文学部卒業後、自由経済社(現・T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。同社代表取締役社長、T&Cホールディングス取締役歴任。緻密なデータ分析に基づき、2007年8月のサブプライムショックによる急激な円高など、何度も大相場を的中させている。2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケット エディターズ」の日本代表に就任。


吉田恒のデータが語る為替の法則

為替相場には法則がある! 数々の大相場を的中させてきた吉田恒が、豊富な過去データを分析して法則を導き出し、為替の先行きを予想します。

「吉田恒のデータが語る為替の法則」

⇒バックナンバー一覧