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マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー
【第34回】 2013年4月8日
著者・コラム紹介
藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]

イケメン経営者とトップブランド企業が
時の流れ以外に勝てなかったもの

成功体験は、なぜ昔ほど相手の心に届かないのか

モテなくなったイケメン後輩
ブランド力の落ちた企業

 先日、20年の結婚生活にピリオドを打った学生時代の後輩に会いました。若い頃から仕事に対して非常にアグレッシブな彼は、今ではいくつもの会社を経営する優れた経営者になっています。結婚前の彼は、スポーツで鍛えた細マッチョなスタイル、サラサラの髪と甘いマスクで「狙った相手は必ず口説き落とせる」と豪語するほど、本当に女性にモテていました。

 離婚後も仕事は順調のようなのですが、20年間の結婚生活の間に彼の髪は薄くなり、明らかに体重が増えた姿に、かつてのモテモテだった頃の面影はありません。とはいえ、地位も名誉もお金もある彼は、さぞかしシングルライフを満喫しているかと思いきや……、最近はさっぱり女性にモテないというのです。

 折しもそんな話を聞いた矢先、私は、ある老舗企業のマーケティング担当役員とお会いする機会を得ました。この会社は、かつて業界1位のポジションに上ったこともあり、技術に深い造詣をもって製品へのこだわりを貫く、典型的なプロダクトアウトの文化を持っている会社です。

 ところが、ここ最近は業績が芳しくなく、業界でのシェアも1、2位の企業に大きく水を空けられかろうじて3位に留まるも、間もなく4位に転落かという厳しいポジションに追いやられています。それを実証するように、企業ブランドイメージ調査でも同社の認知度は低く、すでに過去のブランドであると思われている、という厳しい結果が出ました。このままでは市場から退出を強いられてしまう可能性もあり、再起を図るべくマーケティング戦略全般のコンサティングをしてほしい、という依頼を受けたのです。

 若い頃モテモテだった大学の後輩と、かつてのトップブランド企業……。私は、この両者が「今、モテない理由」に、「若さ」や「流行」といった、時間の経過とともに変化していく要因以外の何らかの共通点があることを、おぼろげに感じ取っていました。

 その共通点とは? コンサルティングに先立ち、担当役員氏にヒアリングをする中で、それが何なのかが、私の中で次第に明確になって行ったのです。

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藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]

慶應義塾大学を卒業後、味の素株式会社を経て、92年、フィンランド人の社長と二人でザイロフィン ファーイースト社(現ダニスコジャパン)を設立。素材メーカーの立場から キシリトール・ブームを仕掛け、キシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。07年、株式会社インテグレートを設立し、代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』『99.9%成功するしかけ』 『漂流する広告・メディア』講演活動も行っている。integrateGroupウェブサイト:http://www.itgr.co.jp/

 


マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー

インターネットなど双方向メディアの普及に伴い、従来の広告メッセージが届きにくい時代になったと言われます。どんな方法なら消費者とのコミュニケーションが成立するのか。「次世代IMC」を掲げる注目のマーケティング企業CEOがその極意を伝授します。

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