ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内

【モデスト・ムソルグスキー「展覧会の絵」】
西欧的合理性では捉えきれない
ロシアの土着的響きと狂熱のリズム

小栗勘太郎 [音楽愛好家]
【第56回】 2013年4月4日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 路傍の花が人知れず美しく咲いていることがあります。

 その花は、誰に命じられる訳でもなく、ただただ自然にあるがままに咲いています。

 誰もそれに気が付かないまま時が過ぎれば、美しい花が其処に咲いていたという事実も時の谷間に消えていきます。

 しかし、もしも誰かが、その花の尋常ならざる美しさに気が付いたとしたら、路傍の名も無き花には、その美しさに相応しい新しい展開が訪れることになります。

 と、いうわけで、今週の音盤は、モデスト・ムソルグスキーの「展覧会の絵」(写真)です。

生前は一度も演奏されず

 「展覧会の絵」と言えば、ムソルグスキーの代表作です。いや、それに留まらず、幾多の名作・傑作を生み出しているロシア人作曲家の作品の中でも、最高峰に列せられる一品であります。

 「展覧会の絵」には、常識や旧来の響きを超える革新性があります。長調と単調の間の境界線が曖昧になってしまう和音の妙があります。西欧的合理性では捉えきれないロシアの土着的響きがあり、狂熱のリズムがあります。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

小栗勘太郎 [音楽愛好家]

1958年生まれ、牡羊座のB型。某国立大学卒、米国滞在5年。公僕を生業とする音楽愛好家。著書は『音楽ダイアリーsideA』 『同sideB』(西日本新聞社)。『毎日フォーラム』誌にて「歴史の中の音楽」を連載中。


今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内

ビジネス・パーソンは日夜、現場で闘って、日々、喜怒哀楽を感じる。実は音楽の現場も同じだ。だって、音楽もビジネスも、所詮、生身の人間が作る、極めて人間くさい営みだから。音楽には妙な薀蓄など不要かもしれないが、音楽が生まれる時には物語がある。それを知って聴けば、喜びが倍になり、悲しみが半分になるかもしれない。毎週1枚、心のビタミンになるような音盤を綴ります。

「今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内」

⇒バックナンバー一覧