山口 そう。それを身につけるには、頭が良いだけじゃないんですよね。だいたい日本人はみんな頭が良くなりすぎていると思っていて、むしろ心とか愛とか共感について学ぶ必要があると強く感じています。愛の軸を高めれば、コミュニケーション能力の高い人間になっていくし、強くなると思うんですけどね。だって、僕の周りで活躍している起業家は、ものすごい競争力があり、コミュニケーション能力もリーダーシップもあり、物事を考えて有機化でき、誰と誰がつながれば最適かということを直感するなど、サバイバビリティが高いんですね。いまの時代に求められている能力は、そういうものだと思うんです。

坂之上 たぶん、偏差値ではないパワーを高めることがすごく大事になってくるのですよね。

 じゃあ、具体的にどうすればいいの?と言われれば、一番簡単なのは、異文化に身をおくことじゃないかな、と私は思っています。自分が常識だと信じていたことが常識じゃないとわかる瞬間に、いろんなことが見えてくるんじゃないかと思うので…。

 そして異文化って、外国ってだけでなく、都会と地方もそうだし、異業種でも相当に違うから違う場所に行って何かした経験や失敗が、いつしかその人の深みやサバイバルパワーになるんじゃないかと思うんです。

組織でも不可欠な「個人として生きる能力」<br />鍛えるには異文化に触れ「常識」を疑おう

 

次回は4月11日更新予定です。


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人は、経験を通して世界を創造する。
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将来の“正解”が見通せない今、誰もが、ぼんやりとした不安を抱えて生きています。その大きな原因は「変化が重なり、先がよめないこと」。なかでも、グローバル化やIT化によって最も大きく変化したもののひとつが、金融、「お金」のあり方でしょう。「お金」の変化を整理し、どうすれば幸せをつかめるのか、経済的に生き抜いていけるのか、考え方や行動様式をまとめた、未来を考えるための土台を固めてくれる新「資本論」です。

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