受賞はゴールではなく
実用化へのスタート

アイデア発想部門グランプリの吉田圭汰さん。「旅行と高齢者を組み合わせれば役に立つアプリになるのではと考えました。モノやサービスを開発するかっこいい大人になりたいです」

「アイデア発想部門」のグランプリは、福島県立会津工業高等学校3年生の吉田圭汰さんです。ジャパンに「行こーぜ」をかけた「ジャパニコーゼ」は、各地の年配者の力を借り、主に外国人の日本旅行をサポートするアプリです。

 審査員を務めたベンチャー投資家の齋藤ウィリアム浩幸氏からは、「高齢化をプラスに考え、かつグローバルな視点がすごい」との講評が寄せられました。

「アプリ開発部門」のグランプリは、中央大学法学部3年生の桑原匠吾さんです。「Touch8」と題された作品は、国境や年齢差を超えて人々に共通する指先のジェスチャーでデバイスを操作できるランチャーアプリです。

アプリの開発は3週間で行ったというアプリ開発部門グランプリの桑原匠吾さん。「オンラインとオフラインを連携させるような、影響力のある仕事がしたいです

 審査員を務めた経済産業省の中島大輔氏(経済産業政策局 産業人材政策室)は「目標が大きく、道のりは長いと思うが、今時点で便利さを実感できる機能なので、その点を世に訴求しつつ、粘り強く取り組んでほしい」と評しました。

 Digital Youth Awardの大きな特色は、100社を超える企業がアプリの“バイヤー”として参加する点です。各社は自社が賛同するアプリに最大5票を入札することができ、応札多数の場合は抽選の上、アプリ開発者との交渉権を得ます。

 交渉権を得た企業は、商用化の見込みのある作品をバックアップし、開発をサポートします。つまり、決勝大会はバイヤーとのマッチアップの場でもあるのです。実際に12作品すべてに応札があり、多数の企業が交渉権を得ました。若者たちが創造したこれらのアプリは、やがてWindows ストアから世界に向けて発信されます。

審査員は6人。右から、経済産業省の中島大輔氏、バスキュール プロデューサーの西村真里子氏、デジタルサイネージなどの開発に携わる清水幹太氏、ベンチャー投資家の齋藤ウィリアム浩幸氏、放送作家の小山薫堂氏、日本マイクロソフトの加治佐俊一

※デバイスにインストールされたアプリを一覧表示し、起動するためのアプリ
 
[PR]