印象派の名作「睡蓮」の池もある
クロード・モネの家は4~10月に

印象派画家の名画と歩くノルマンディー地方<br />日本人の手による「林檎の礼拝堂」も必見クロード・モネが暮らしていた家 ©Atout France/Catherine Bibollet

 パリからセーヌ川を辿って行くと、「睡蓮」の連作で有名なクロード・モネ(1840~1926年)の家が現存する村ジヴェルニーがあります。

 まず、パリから電車(約45分の乗車)で、ヴェルノン(Vernon)を目指し、そのヴェルノン駅からジヴェルニー行きのバスでおよそ20分。モネは50歳(1890年)の時に、ここの土地を購入し、家を建てて花を植え、庭に池を掘り、睡蓮を植えたと言われています。

印象派画家の名画と歩くノルマンディー地方<br />日本人の手による「林檎の礼拝堂」も必見モネの家の見どころは睡蓮の池と美しい花々 ©Atout France/Catherine Bibollet

 彼が暮らしていた家は期間限定でオープンしており、その中にも入れます。家屋内には印象派の画家の間で流行していた浮世絵も飾られていて雰囲気がありますが、何と言っても素晴らしいのが庭に咲く花の数です。見渡す限りに色とりどりの花が咲き乱れ、芳しい香りに包まれています。

 私は、初めてここを訪れた時、「天国ってこんなところなんだろうなあ~」と、幸せな気持ちになりました。是非、みなさんも一度体験してみてください。ただし、4月~10月までの開花時期のみの開館なので、ご注意を!

 ヴェルノン駅からセーヌ川沿いに電車で小1時間ほど移動すると、ジャンヌ・ダルクの処刑されたルーアンに到着します。町のシンボルである大時計の下をくぐると、モネが好んで描いたノートルダム大聖堂に辿り着きます。

 この地方を旅するとスケッチブックを持った人によく出会います。私も旅に出る時は小さな葉書サイズのスケッチブックをよく持って行くのですが、先人の画家と同じ風景に向かって絵を描けば、まるで隣にモネが居るような感覚になります。その当時の空気さえ感じるのは、写真やインターネットにはない[オリジナル]の持つ迫力があるからでしょう。