「習慣」になるまで続ければ、
意識しないでも自然とできるようになる

『「習慣で買う」のつくり方』(海と月社)の著者、ニール・マーティンは、「人間には、習慣脳が備わっている」と説明しています。

「なにかを日常的に繰り返し行ううちに、それは習慣となり、わざわざ意識しないでも自然にできるようになる」というのです。

 元CAの彼女によると、小泉純一郎さんの行為は「わざとらしくなく、とても自然な振る舞い」だったそうです。

「私はマナーをわきまえた人間ですよ」とか「気づかいのできる人間ですよ」といった、あざといアピールはまったくありませんでした。

 小泉純一郎さんは、「割り箸は、見えないところで割る」という習慣をすでに身につけており、だから、「わざわざ意識しないでも、自然に壁を向いた」のでしょう。

「人前で割り箸を割らない」ことが、気づかいの風習だったことを知る人は少ないかもしれません。あなたが「見えないところで、割り箸を割った」からといって、気がつく人は少ないかもしれません。

 でも、だれも見ていないところでも自然にできる「気づかいの習慣」が、意外なところで、人の心に残るのでしょう。