みずほフィナンシャルグループ(FG)が佐藤康博社長の下、非効率の象徴とされた2バンク体制から決別し、新みずほ銀行として船出する。これに伴い、新中期経営計画ではFG主導のグループ一体経営を明確に打ち出した。「顧客基盤が厚い」といわれながら、これまで他の2メガバンクの後塵を拝しがちだったみずほは、はたして復権することができるのか。(「週刊ダイヤモンド」編集部 新井美江子)

 大学や予備校、専門学校が集中する東京・お茶の水──。みずほフィナンシャルグループ(FG)傘下のみずほ証券(SC)が、この昔ながらの学生街に竣工したばかりのオフィスビル、「御茶ノ水ソラシティ」に一大拠点を構えることが決まった。

 一部は大手町に残るとはいえ、金融機関の集積地である大手町からはずれるとあり、都落ちするようにも映るSCの大移動。だが実は、このSCの行方こそ生まれ変わったみずほの浮沈を握るといっても過言ではない。中小証券の寄せ集めで弱小とされたSCがてこ入れされれば、FGの収益底上げに大きく貢献するはずだからだ。

 それだけに、佐藤康博・FG社長も「自ら証券に手を入れる」と今後を語る熱の入れようだ。

 すでに講じた策もある。

「日本の金融機関としては新しいガバナンス体制を敷いていく」。佐藤康博・みずほフィナンシャルグループ社長は、「Oneみずほ」としてグループの総力を結集するべく、銀行、信託、証券を一体的に運営すると意気込む

 今年2月、佐藤社長のスケジュール帳にはそれこそ毎日のようにある打ち合わせの予定が書き入れられていた。同月下旬に発表した新中期経営計画(2014年3月期~16年3月期)の打ち合わせだ。

 それほど、この新中計はみずほにとって重要だった。何しろ、その初年度には個人や中堅・中小企業向け取引を行うみずほ銀行(BK)と、大企業取引を行うみずほコーポレート銀行(CB)が統合して新みずほ銀行が誕生。最終年度までには次期システムが順次構築されるなど、まさにみずほの変革期を担うものになるからだ。