何かにつけて「面白くない」とふてくされる――。こういう人は、どの職場にも少なからずいるだろう。

 しかし、それがエスカレートして涙を流したり、逆上する人がいる場合は、「普通の職場」とは言えない。

 今回は、そんな“異常な職場”を作り上げておきながら悪びれた様子もなく、“女番長”として居直りを続ける若手女性社員を紹介する。

 あなたの職場に、このようなトラブルメーカーはいないだろうか? それはきっと、不幸な職場に違いない。運悪くそんな人が近くにいる場合は、近寄らないほうが身のためである。

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■今回の主人公

川田愛子(30歳)
勤務先:都内の家具販売会社。従業員数約200人。創業40年近い歴史があり、5年ほど前まで業績はよかったが、ここ数年は伸び悩んでいるため、地方に進出して営業先を開拓している。川田は、営業部を支援する「営業推進部」に籍を置く。中途採用で入ったばかりにもかかわらず、その言動がとかく物議を醸す存在である。
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(※この記事は、取材した情報をプライバシー保護の観点から、一部デフォルメしています。)

傍若無人な女性にジャック
された職場に漂う緊張感

 この職場は、ある女性社員に“ジャック”(占拠)されていた。

 室長の小泉(48歳)が川田と蓮見(29歳)の顔色をうかがいながら、問いかける。

 「この仕事を納期までに終えることが難しいんだ。山崎君(42歳)や柳瀬君(37歳)にも力を借りている。だが、それでも難しい……」

 川田が20歳近く年上の小泉の話を遮る。

 「それで……何を言いたいんですか?」