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インキュベーションの虚と実

世界から熱い視線を注がれる500 Startups
常識破りのグローバル戦略とは?【後編】

本荘修二 [新事業コンサルタント]
【第25回】 2013年4月22日
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 昨年12月3日、シリコンバレーのマウンテンビューにある「500 Secret Lair」で、500 Startups(以下500)のメンター・ミーティング開かれていた。筆者はその場で代表のデイブ・マクルーア(Dave McClure)氏の言葉に、一瞬耳を疑った。なにしろ、10以上の国をあげて、国際展開すると言うのだ。もともと500はグローバル戦略をとってきたが、これは予想を超えていた。

第24回に続き、第2回でも取り上げた米国スーパーエンジェル500について、一年を経ての続報をお届けする。

 社名の500に迫りつつある投資社数もさることながら、33ヵ国のスタートアップに投資している点は、他に類をみない。500が米国に留まらず世界に展開するのはなぜか? どのような地域に力を入れているのか? どのようなアプローチで取り組んでいるのか?

 今回は、500のグローバル展開、そして日本関係の活動について紐解いてみたい。

世界にオープンな育成プログラム
各国の起業家コミュニティとつながる

 グローバル展開は500 Startupsの設立時からの一大方針だ。世界中にいる優れた起業家人材とつながり、共に成功しようと志している。

 一年前は、投資した会社の10%が米国外だったが、いまは15%ほどに上昇している。今年2月に終えたアクセラレーター・プログラムでは参加33社中19社と、6割近くが米国外からの参加だった。ラトビア、エストニア、クロアチア、インド、日本、台湾、オーストラリア、ブラジル、アルゼンチン、オーストリア、デンマーク、イタリア、スペインと様々な国からスタートアップがシリコンバレーに集まった。

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本荘修二 [新事業コンサルタント]

多摩大学客員教授、早稲田大学学術博士(国際経営)。ボストン・コンサルティング・グループ、米CSC、CSK/セガ・グループ会長付、ジェネラルアトランティック日本代表を経て、現在は本荘事務所代表。500 Startups、NetService Ventures Groupほか日米企業のアドバイザーでもある。


インキュベーションの虚と実

今、アメリカでは“スタートアップ”と呼ばれる、ベンチャー企業が次々と生まれている。なぜなら、そうした勢いある起業家たちを育てる土壌が整っており、インキュベーターも多く、なにより、チャレンジを支援する仕組みが存在するからだ。一方の日本はどうなのだろうか。日米のベンチャー界の環境の変化や最新のトレンドについて、25年にわたってベンチャー界に身を置いてきた本荘修二氏が解説する。また日本でベンチャーが育ちにくいと言われる背景を明らかにし、改善するための処方箋も提示する。

「インキュベーションの虚と実」

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