ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside Enterprise

西武「反論書」で明確になった
サーベラスの“市場の冒涜”提案

週刊ダイヤモンド編集部
2013年4月23日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 西武ホールディングスの再上場問題で、大株主のサーベラス・グループが、完全に牙を剥いた。株式公開買い付け(TOB)による取得目標の上限を36.4%から44.7%に引き上げ、推薦する取締役を3人から8人に増やし、加えて監査役を2人送り込むことで、実質的な経営権掌握を図るものだ。

 サーベラス側はあくまでも友好的な提案と主張しているが、喉元に突然、ナイフを突き付け「さあ、友達になりましょう」と言っても信用されるはずもない。西武が「一層強い反対」と表明したのもうなずける。

 西武が4月12日に関東財務局に提出した「意見表明報告書」を見ると、今回の問題は西武1社にとどまらず、資本市場の公平性に一石を投じていることがうかがえる。

サーベラスが廃止候補として名前を挙げた西武秩父線

 カギを握るのは、再上場準備を進めているさなかの昨年10月12日付で、サーベラスのCEOで最高権力者のスティーブン・ファインバーグ氏が後藤高志・西武ホールディングス社長に送ったレター。不採算路線の廃止要求や球団売却の検討要求などの“経営改善策”が盛り込まれているものだ。詳細は週刊ダイヤモンド4月6日号で報じているので割愛するが、意見表明報告書はレターの文面の一部をそのまま抜粋し引用する、異例の中身となっている。

 とりわけ目を引くのは「サーベラス・グループの情報開示に対する不適切な姿勢」という反論だ。レターには「品川及び高輪については、西武の事業計画における資産のEBITDA及び将来の開発に関する高次元な詳細……が開示され、投資家に対して、適切及び明確に提供される必要があります」と明記され、具体化していない開発計画を開示することで、サーベラスが上場時の株価をつり上げようとしていたと非難している。

 サーベラス側は当初、本誌の取材に対し、レターそのものについて「そんな文書があるなら見せてほしい」(代理人の弁護士)と存在を否定。その後、「経営課題を列挙したにすぎない」(同)とスタンスを変え、ついには「あくまでも中長期的な検討項目の一つで、実行を提案したわけではない」(4月2日の回答)と後退している。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年1月28日号 定価710円(税込)

特集 劇変世界を解く 新地政学

世界史の大転換が始まる

【特集2】
銀行界も戦々恐々
コンビニATM戦争

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「inside Enterprise」

⇒バックナンバー一覧