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「世界中の人の思いを実現させたい」(READYFOR? 代表・米良はるか)――古川享が聞き出す今を駆けるスマート・ウーマンの本音

林 正愛 [アマプロ株式会社社長]
【第10回】 2013年4月26日
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古川: 2010年の冬季パラリンピックのクロスカントリーチームが、ワックス代100万円が必要という呼びかけをチアスパでしていた時に、期限が迫ってもあまり集まってなかった。そんな話を相談されて、不足額をぽんと寄付するのもかっこ悪いぞ、と。せっかくチアスパという取り組みで支援しているので、多くの人による寄付と運動として広がりを持たせたいと思い、マイクロソフトのマッチングファンドを参考にしたのです。

 当時銀座で私が鉄道写真の個展を開いていて、5000円の写真集を販売していました。この鉄道写真集は米国で販売されており、売上げは全額コロラドの蒸気機関車が走るローカル鉄道に寄付していたのですが、その写真集が日本で1冊売れたら、売り上げの5000円と同額の寄付を私が上乗せして、合計1万円をチアスパに寄付することにしたのです。お客さんに「この写真集は5000円で買っていただくと1万円の寄付につながります」と説明して買っていただきました。結果的に半分は私個人の持ち出しですが、そこには写真集を買ってくださった多くの方の想いが込められている。それに意味があると考えました。それで、パラリンピックでは結果として12個くらいメダル獲得しましたね。

米良:そうなんです。すごくたくさんの方々が活躍できたんです。

 チアスパがうまく機能しなかったのもあって、こうした事業の仕組みについてもっと勉強しなくてはいけないと思い、ある年のゴールデンウィークにシリコンバレーに1週間行きました。すごく刺激的で、帰りの飛行機の中で、大学院(KMD)を修了したらここで勉強したいなと、松尾さんに話したら「みんなそうやって言い訳して、すぐに行かないんだよね」と言われたんです。それがあまりに衝撃的で、絶対すぐ行かなきゃと思って。

 家に着いたらそのまますぐにパソコンに向かい、3週間後にスタンフォード大学の夏期プログラムが始まるということがわかりました。スタンフォードに「今から入れるか」と電話したら、あと何日かはどうにかなると。ただ、その時期は大学院のほうで必修の講座があり、修了するにはどうしても休めない状況で、それから謎のネゴシエーションが始まって(笑)。なぜ行けたのかが不思議なんですが。古川先生にも行きたいと言って、KMDの事務の方にも訴えて、「じゃあ私も応援する」と言ってくれました。いろんな人が動いてくれて、ほんとうに3週間後にスタンフォード大学へ行けました。

アメリカで衝撃的なロールモデルに出会う

米良:スタンフォードであったアントレプレナーシップの授業で、ある卒業生が講演をしにきたのです。見た目はギャルそのものの私より一つ年上の女性が来て、机の上に座って偉そうに話すんですよ。「私は最近グーグルに○○を売却して」みたいなことを。衝撃的でした。というのも、日本では何かをすごいスピードで成し遂げている同年代の女性のロールモデルに出会ったことがなかったからです。

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林 正愛
[アマプロ株式会社社長]

りん・じょんえ/BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社、日本経済新聞社にて、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。
企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいる。2児の母。

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