「グーグル・ファイバー」が、米国内でそろそろと、しかし本格的に広まりそうな様子を見せている。

 グーグル・ファイバーは、上り下り1Gbps(ギガビット/秒)のファイバーネットワークを、グーグルが敷設して消費者に提供しようというものだ。2012年夏に発表され、すでにミズーリ州とカンザス州をまたぐカンザスシティー都市部地域でサービスが始まっている。次はテキサス州のオースティンへ進み、そしてユタ州のプロボでサービス開始が決定したと、先だって報じられたところだ。

都市が増えるにつれて
グーグルの「本気」が明らかに

 当初は、「グーグルがファイバーネットワークを提供するなんて」とか、「通信インフラ会社でもないのに」と、その動きを不審がる声も聞かれた。だが、少しずつとはいえ都市の名前が加わっていくにつれて、これは冗談なしにグーグルは本気で全米をファイバーで覆ってしまうつもりなのかとも感じられるようになってきたのだ。

 そのグーグル・ファイバーだが、サービスの内容は次のようになっている。

 まずもっとも値段が高いパッケージは月々120ドルで、テレビとインターネットのサービスがセットになっている。これは、リモートとして利用するグーグルのネクサス・タブレットの他、ネットワークボックス、ストレージボックスなどのハードウェアも込みで、数々のチャンネルから番組が見られるうえ、最高8番組の同時録画、合計で500時間分(2テラバイト)の保存が可能だ。その上、1テラバイトのクラウドサービス「グーグル・ドライブ」が付いてくるという、至れり尽せりのパッケージである。

 次のパッケージは月々70ドルで、ギガビットのインターネットとネットワークボックス、そして1テラバイトのグーグル・ドライブがついてくるパッケージである。これら2つのパッケージは、いずれも初期契約料などが不要だ。

 もし、そんなに高い料金を払いたくないという人ならば、何と無料のサービスもある。さすがファイバーとまではいかないが、ごく普通のDSL並みのブロードバンド・サービスが「タダ」である。ただし、こちらは初期設置料金として300ドルがかかる。