採用試験は、企業が志望者の適正を判断するものであると同時に、企業が志望者から「観察」される場でもある。企業側から「(採用試験時に)不採用の学生に対しても、これまで通り企業のファンでいてもらうように心を尽くした対応をする」という話を聞くことは少なくないが、一方で未だに“圧迫面接”と思えるような対応をする企業もあるようだ。文化放送キャリアパートナーズが行った調査には、学生が採用試験で「不快に感じたシチュエーション」について、リアルな回答が寄せられている。

 調査期間は2013年4月16日~23日。調査対象は2014年春就職希望の「ブンナビ!」会員大学生・大学院生。有効回答数は419件。調査方法はウェブアンケート。

学生たちが憤る
「サイレントお祈り」「社員の高圧的な態度」

 アンケートによると、採用時の説明会や選考において企業の対応を「不快に感じたことがある」と答えた学生は全体の68.7%に上っている。「不快に感じたことがある」と答えた学生のうち、それを理由に「選考辞退したことがある」と答えた人は18.9%、「選考辞退したことはないが、志望度が下がった」と答えた人は41.3%だった。どんなことを不快に感じたのか、多かったものから順にフリー回答を紹介する。

(1)面接時の社員の態度(49.8%)

「学生と会話しながら、メモしていない」(拓殖大学・文系・男)

「面接で、初めから明らかに聞く気がない態度。ふんぞり返って偉そうにしてたのが大変不快だった」(関西学院大学・文系・男)

「『働きたいの?』と聞いてきた。働きたくなかったら就活していない」(東洋大学・文系・女)

「圧迫面接ではないが、面接官が明らかに関心のない態度で話を聞いていた。(時計を頻繁に見る、学生と目線を合わせない、学生が持参した資料にほとんど目を通さずつき返すなど)」(早稲田大学・文系・女)

「重役の方なので偉いこと、キャリアを積んでることはわかるのですが、上から目線での話し方。絶対将来同じようにはなりたくないと思った」(新潟大学・理系・男)

「面接官が15分遅刻した」(東京海洋大学・理系・女)

「男尊女卑な質問や、一人っ子ということに対する質問、家庭のことに関する質問を面接で受けた」(西南学院大学・文系・女)