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4月25日 18時0分
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海外出張雑感〜予想外の寒さとRAMEN BARのお値段〜 - 村上尚己「エコノミックレポート」

先週から米欧各都市において、経済・金融市場をテーマにミーティングを行っている。先週末は日本も寒かったようだが、欧米も同じである。先週まで各都市では桜が見頃だったが、今週はまた冬に逆戻りしてしまったくらい寒く、現在NYの朝だが吐く息が白い。

米国では、雇用統計などの経済指標は、暖冬などの気候要因または季節調整の歪みで大きく動く。米国のエコノミストと話をする時は、暖冬だった2012年と真逆で2013年は長い冬が続いているので、「いやー寒いねぇ、もうすぐ5月でいい時期を選んでスケジュール組んだのに。今年の冬は寒かったようだけど、その割には経済指標は良かったね」みたいな感じで話が始まることが多い。

ところで、今回8日間で4都市を回っており、それなりに移動も多く、また時差ボケの負荷もあり、この予想外の寒さは体に良いわけがない。これまでの長期出張の経験を振り返ると、出張の後半には徐々に体調が崩れることが多かったので、その反省を生かして、今回は体調をケアしているため幸い現在のところほぼ万全で、出張の予定を順調にこなしている。

今回体調を崩さず維持できている一つの理由に、食事を工夫していることが功を奏していると考えている。生粋の日本人である筆者は、欧米スタイルの食事だけでは、正直暮らしていけない。美食の街を除けば、欧米都市の外食産業の品質は日本より大抵低いこともあり、伝統的な欧米スタイルの食事ばかりだと憂鬱になる。これは、体が拒否反応を示しているのだから、体調にも相応に悪影響を及ぼしているのだろう。若い頃は無理も効いたが、それなりに年齢を重ねたし、そもそもビジネスで来ているわけだから、体調へのケアが最優先なのは当たり前である。

ランチやディナーの約束がある時を除いて、それ以外の朝食や移動の合間などは、食事は一人でとるので、この時に何を食べるかである。大抵、朝食はホテル周辺のコーヒーショップでパンとコーヒーを買って、手早くすませるが、それに加えてランチまたはディナーで、伝統的な欧米スタイルの食事が続くと筆者には厳しくなる。思わず現地ならではの食を選択してしまい、空腹だから最初はいいけど、量も多いし食後に後悔する。そうした経験を重ね、食を目的にしていないビジネス出張において、筆者の場合、伝統的な欧米スタイルの食事は、朝食の1日1回が限界に思えてきた。もちろん、ランチやディナーの約束がある場合は、先方が決める場合が多いので選べないけど。

で、ランチやディナーを一人ですませる時、今回は、日本食を探すことにした。もちろん大都市だから、外食産業はどこも日本ほどではないが充実しているし、海外における日本食の認知も高まっているから、日本食レストランを探すのは難しくない。今回は一人で食事をする時は、多少場所が遠いところにあるなど時間がかかっても、日本食を徹底して選択した。その結果、過去の出張よりも胃腸は概ね快調で、これが予想外に寒くても、未だに体調が万全な一つの理由ではないかと思っている。

一方、日本食といっても、店によっては高級レストランもそれなりにあり、一人では入りづらいしコストもかさむ。また、sushiレストランやチェーン店も多くなっているが、現地の方あるいは他のアジア人が経営している場合が多く、妙なアレンジが施されていたりして、正直微妙な品質も多い(伝統的な欧米スタイルの食事よりましだけど)。

で、手軽に、慣れた日本食にたどり着くには、どうすればいいか?某地図検索サイトで、SushiやJapanese restaurant で検索すると、周辺の日本食レストランが結構ヒットするが、その中には、高級店や微妙な店も含まれる。そこで、よりベターな方法として、ramenで地図検索することに気付いた(ちなみにガイドブックなどは持って行っていない)。

しかも、現地では、RAMEN BARという形式が多く、カウンターの席もあるため一人で利用し易いのである。東京の有名ラーメン店がいくつかNYに進出しているが、各都市でもRAMENの認知度が5年前よりも格段に高まっており、日本人が経営に携わっている店が多くなっているようである。ロンドン在住が長い日本人とこの話をしたが、ここ2、3年でロンドンでのRAMENのレベルは格段に上昇したとのこと。

日本人経営者がRAMENのノウハウを持ち込み、それが現地でも評判となり、新規参入も増えているのだろう。今回、欧米の4都市で食してみたが、「日本基準でもうまい」といえる品質に近いものがでてきて驚いた。日本人が自ら作っている日本人仕様の店もあったが、ワシントンでは南米出身と思われる現地従業員がマニュアルに従って調理している姿がカウンター越に見れたのだが、そこでは日本のラーメンが忠実に再現されていた。そのRAMEN BARに行ったのは日曜の夜だったが、現地の客でかなり賑わっていたが、筆者以外は誰一人、メニューの中に「飾り」として書かれている日本語は理解できないわけだが。

日本が誇るRAMENという食文化は、いずれSUSHIと並ぶ日本食の代名詞となるのではないかと、ふと思った次第である。なお、RAMEN BARでのラーメンの価格は、チップを含めるとおおむね1,500〜2,300円くらいである(それでも、高級店より格段に安く済む)。これは、為替レートが、1ドル100円で円安過ぎるからではなく、RAMEN BARはそもそも希少価値があるためだろう。また、デフレに陥っていない米欧では、外食産業は日本ほど価格競争が激しくないため、いろいろなコストが、それなりに価格に転嫁されている面も影響しているかもしれない。

なお、ホワイトハウスのすぐそばの某大手コーヒーチェーン店のショートラテは、3ドルと日本よりも安かった(米国で一番高い価格帯の店だろう)。特定品の価格水準で、マクロ経済全体に影響する変数である為替レート(ドル円)の水準を議論するのは本来はナンセンスだが、仮にこれを一つの目安とすれば、1ドル100円はまだ円高と言える。

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(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)


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