名著『学問のすすめ』は、
なぜ学ぶ理由を徹底追求したのか?

 明治初期、日本の人口が3000万人だった時代に340万部以上が売れた奇跡の本である『学問のすすめ』は文字通り「なぜ?」のオンパレードのような書籍です。

・なぜ、学問をするべきなのか?
・なぜ、当事者意識が必要か?
・なぜ、自分のアタマで考えることが重要か?
・なぜ、品格を高めることが大切か?
・なぜ、人生の棚卸をすることが重要か?
・なぜ、正しい実行力をつけることが重要か?
・なぜ、人望を身に付けることが大切か?

 あらゆる分野・角度から「なぜ、私たちは学問をすべきか?」という理由を、これでもかと言うほど解説してくれる存在こそが福沢諭吉の『学問のすすめ』です。

 その「なぜ?」が、人として大切な要素に固く結びつけて述べられている書。だからこそ、明治初期の日本人の心を驚くほど捉えたベストセラーになったのでしょう。

 成功していく経営者、ビジネスマンの中には、金銭的な成功を収めることで、むしろ「稼ぐことの目的、理由、意味」を先鋭化させていく人たちがいます。

 これは恐らく、ライセンシング効果により「成功が重荷になる」ことに気付いているからなのでしょう。お金を稼ぐことだけが目標になると、すでに稼いだお金や過去の成功が油断や慢心をあなたに連れてきてしまうのです。

 それを防ぐためには「なぜ?」が必要なのです。

 幕末明治期の変化は、あたかも濁流のようであり、激しい勢いでいろいろな物事が変化しました。社会制度、思想、ビジネスの手法などです。その中で、正しい学びを「継続した人たち」が難しい時代を乗り越えて、新しい時代を創り、活躍をすることができました。

 安定した収入を得たから、周囲の評価を得たから、学ぶことを止めてはいけないのです。これは会社勤めのビジネスマンこそ、まさに肝に銘じなければいけないことでしょう。

 過去、努力の成果を上げたからこそ、なぜその行動を始めたのかを思い出さなければいけないのです。地位を得た人ほど、ビジネスで高い肩書を得た人ほど、「なぜ?」をもう一度思い出すことが大切なのです(もちろん、経営者の方も)。

 私たちの日常には些事が溢れ返っています。しかし、それを繰り返し実行することで、正しく普通の毎日が保たれ、少しずつ社会は進歩していきます。成果を上げるための継続力をどう身につけるか、今一度考えてみるべきではないでしょうか。

 成功や努力を継続するコツが書かれた歴史的な本、それが『学問のすすめ』なのです。

次回は5月21日更新予定です。


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