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メディア激動時代を読む 山口一弥

新聞社の身売り買収が続く米国に、日本の近い将来を見る

山口一弥 [前コロンビア・ビジネス・スクール通信情報研究所客員研究員]
【第12回】 2008年4月24日
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 それにしても、新聞の衰退は本当に止まらない感じである。またもや、ウォール・ストリート・ジャーナル電子版にロングアイランドの地元紙ニューズデイの身売り話が掲載された。売却する側がトリビューンで、買収する側がニューズ・コーポレーション。

 これも、すっかりおなじみの顔ぶれといっては失礼かもしれないが、金額は5億8000万ドル、つまり約580億円と報道されている。トリビューンの切り売りは今後もさらに続いていくだろう。

 ここ数年の新聞社を取り巻く環境を改めて見直してみると、名門新聞社ナイトリッダー社、トリビューン社の相次ぐ身売り。名門経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルを発行するダウ・ジョーンズ社の買収。これまた、名門新聞社ニューヨーク・タイムズ社の筆頭株主にファンドが躍り出る、といった具合だ。

 これらの事象を米国コロンビア・ビジネス・スクールでメディアの経営を教えるノーム教授は以下の様に予言している。

日本にもコングロマリットが形成されるか?

 そして、アメリカでは既存のメディア産業は同じ媒体同士での競争に勝って媒体単体での生き残りを目指すのではなく、他媒体とのシナジーを模索しながら複合体となって資本力を高めていく、「メディア・コングロマリット」になる道を選んで進んでいることも伝えてきた通りだ。

 それらの動きはそう遠くない将来、日本でも同様なことが起きるのではないか、というのが私の予測である。

 そのために、水平型の統合をしやすくする体裁を整える必要があり、その基となる改正放送法の問題点や新聞社の資本の不備についても言及してきたつもりだ。

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山口一弥 [前コロンビア・ビジネス・スクール通信情報研究所客員研究員]

立教大学卒。広告会社を経て、新聞社勤務。新聞広告、インターネット広告等の営業を担当。2006年から2007年にかけてコロンビア・ビジネス・スクール通信情報研究所客員研究員。


メディア激動時代を読む 山口一弥

インターネットは新聞・放送といった既存メディアの在り方をも変えつつある。メディアの世界で、今、何が起きようとしているのか、その最前線を追う。

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