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DJポリス(1人)とLiarポリス(複数)
せっかくの盛り上がりに水を差した愚か者たち

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第34回】 2013年6月15日
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 サッカー日本代表が五大会連続のW杯出場を決めたのは先週六月四日のこと。

 体調不良な私は病院で検査なんてものを受けていて、帰宅してテレビをつけたら本田選手がちょうどPKを蹴るところだった。だから、かろうじて歓喜の瞬間をテレビ画面で見ることだけはできた。

 本当はすっきり勝ってW杯出場――、というのが理想的にも思えたが、後半終了間際に追いつくあたり、粘りのサッカーの神髄を見たような気もして、いずれにしても目出度い。よかったよかった。おめでとう、日本代表。

 すぐそのあと、日本のW杯出場に水を差すかのごとく元日本代表の奥大介容疑者が夫人を恐喝したとかで逮捕されたとの報もあったけど。

 奥さんが奥さんを恐喝したのか、というスレがあちこちに立ってましたが、容疑者にはふつう敬称をつけないので、奥容疑者を“奥さん”というのは誤りなんですけどね。容疑者に敬称をつけていたらたいへんなことになる。あのカルト教団の教祖や僻み根性丸出しの秋葉原無差別殺人事件犯を“さん付け”でなんか呼べるか。

 という話は措いといて、日本がW杯出場を決めた夜、渋谷でユニークなできごとがあった。

 場所はスクランブル交差点である。スクランブル交差点と言えばブルー、レッド、イエロー、しかめっ面で片手ハンドル、そしてネクタイをほどく……、というフレーズが出てくるのだが、わからない方はスルーしてください。自由に生きてゆく方法なんて一〇〇通りだってあります。

 という話も措いといて、W杯出場に湧くサポーターたちがスクランブル交差点を占拠し、歓喜の雄叫びを上げる光景は、もはや四年に一度の風物詩ともなった感がある。私は大好きなのだ、あーいう盛り上がりは。山本一太センセイもラテンの血が騒ぐと思います。

 四半世紀以上も前、横浜の大学に通っていた私は、サッカー好きの友人と、Jリーグの前身“日本サッカーリーグ”観戦に何度か三ツ沢競技場まで通った。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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三面記事は、社会の出来事を写し出す鏡のような空間であり、いつ私たちに起きてもおかしくはない事件、問題が取り上げられる。煩瑣なトピックとゴシップで紙面が埋まったことから、かつては格下に扱われていた三面記事も、いまでは社会面と呼ばれ、総合面にはない切り口で綴られるようになった。私たちの日常に近い三面記事を読み解くことで、私たちの生活と未来を考える。

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