FXを安全に楽しむために

 今回の講演会は副題に「FXを安全に楽しむために」と付けたのですが、これにはいろんな思いがこもっています。

 私のまわりには、FXで着実に稼げるようになり0歳と5歳の子育てをしながら自分の会社を立ち上げた方、仕事を辞めてご両親の介護をしながらFXで十分な収入が得られるようになった方、サラリーマンしながらお給料以上に稼げるようになった方などがいらっしゃいます。

 一方、ご夫婦で貯めたマイホーム資金を奥様が少しでも増やしたいと思ってFXをやってしまい、ご主人に内緒のまま大幅に減らしてしまったという方もいます。うまくいけばいいのですが、そうじゃない方たちも現実にいらっしゃるのです。

 ですから、これからFXを始めようという方に、「簡単に儲けられますよ」といった夢ばかりお見せするつもりはありません。ただ、私自身は本当にFXに出合って良かったなと実感していますし、FXで人生が変わりましたから、いい面と悪い面の両方を伝えていきたいなと思っています。

投資とはおカネに働いてもらうこと

 私はFXをやるまで、株を含めて投資というものは一切やったことがありませんでした。私はいわゆるバブル世代で、当時は定期預金の金利が6%ほどもあり、リスクゼロで預けておけば10年で倍くらいになるという時代でした。ですから、投資に興味もなければ、やる必要性もまったく感じていませんでした。

 しかし、バブルが崩壊し、ご存じのように日本は超低金利時代になりました。銀行におカネを入れておいても全然増えないですよね。
 さらにプライベートでいろいろあって、子どもが2歳のときに離婚を経験しました。それまで10年間ずっと専業主婦で旦那さんのおカネで生活していたのに、子どもを抱えて仕事もないしおカネもないという、非常に不安な状況になってしまったんです。子どもがまだ2歳でしたから、外で働くというより、おうちで家事とか育児をしながら何か稼げる手段というものがないかなということでいろいろ探し始めたんですね。そして、FXに出会ったんです。

 ちょうどそのころ大ベストセラーになった、ロバート・キヨサキさんの『金持ち父さん貧乏父さん』という本を読んだら、「おカネに働いてもらう」というフレーズがありました。「あー、そうか。自分が働くことができないんだったらおカネに働いてもらうということもできるんだ」ということを知って、ようやく投資の意味に気付いたのです。