お客さまの周りには
トップ営業だらけ

川田 それは当然、お客さまが喜ぶからです!と、言い切りたいところですが、正直に言っちゃいます。どっちもあります。だって僕は営業マンですから。

編集部 失礼ながら、少しホッとしました(笑)。

川田 大事なことは、お客さまにとって僕たちは、「たくさんいる営業の中の1人」でしかないということです。

ある大きな会社の社長さんがいるとします。社長の周りには、たくさんの営業マンがいるでしょう。
銀行の営業マンもいるし、証券会社の営業マンもいるし、百貨店の外商の人や自動車のディラーに旅行会社の担当者、あげればキリがありません。

もう、いろんなトップの営業マンが集まってくるんだと思います。
そこで、考えるんです。あの社長は、別に僕から買わなくたっていいんだと。
社長のために良い商品を持ってくる人は、いくらでもいるんだ。

では、社長はどう判断するんだろうって。

編集部 うーん。難しいですね。皆さん、「いい商品」を持ってくるんですよね……。

川田 となると、やはり「この人から買いたい」と思ってもらえるかどうかでしょう。
それを考えたら、レベル10、レベル11の話に戻るんです。

編集部 なるほど、「トップ営業マン」が「いい商品」を持ってきてくれる人に対し、「あなたから買いたい」と言わせるためには、レベル10じゃダメ。
レベル11、つまりつき抜けないとならないというわけですね。
つい自社の営業や同業他社と比較してしまいがちでしたが、お客さまの立場になれば、そんなの関係ないですよね。

川田 そう、「A社のトップ」ではなく、「どこの会社の誰でもない、あなた」なのです。
営業じゃなくても、「誰と一緒に仕事をしたいか」と考えれば、同じだと思います。

編集部 そこから考えると、日常生活の何気ない行動にも変化が訪れ、「ちょっと違う」ことがどんどん積み上がっていくのですね。イメージできます。

次回は、営業マンにとって気になる「トーク術」について伺います。
雑談力は必要なのか?トークよりも大事なことって?
お楽しみに。(次回は6月24日更新予定です)


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