編集部 聞かなきゃいけない言葉、ですか?

川田 それは何かというと、「何を検討されるんですか?」という一言です。
これは必ず聞かなきゃいけないのに、ファジーなままにして帰ってしまうんです。

後輩に「検討しますって言われました」と報告を受けると、僕は尋ねます。
「何を検討するって言われた?お客さまは何を検討するの?」
すると「いや、たぶん金額だと思います」など曖昧なことが多い。自分の勝手な思い込みで、お客様の本当の気持ちを確かめずに帰って来ちゃうんですよね。

編集部 川田さんは「何を検討されるんですか?」と切り込む。

川田 「何を検討されるんですか?」と聞いたときに、いろいろな答えが出てくるんです。
そこからが、大事なんです。

編集部 ヒアリングの先にあるもの。

小型ビデオカメラを買いたいお客さまに、
どう声をかけたらいいか?

川田 具体的にお話したほうがわかると思います。
例えば小型のビデオカメラを買いたいと思ってる人がいるとするじゃないですか。
なんでかっていうと、そろそろ買い換えどきなのかなみたいなファジーな感じで来るわけですよ。
自分が販売店の店員さんだとして、考えてみてください。

編集部 はい。ビデオカメラを買ってもらうために、トップ店員として頑張ります!

川田 お店の中で、何となくビデオカメラを見てて、
そろそろ買い換え時かなと思ってるっていう人に、どうやって「買いたい」と思ってもらえばいいでしょうか?