お金以上のものが、ザッポスにはある

本田 他社と比べて給料はどうですか?

働きやすさとは、カルチャーが合うか、合わないか<br />【企業インタビュー:ザッポス編】もちろん服装も自由

ホリー 給料は過剰には出していません。平均的だと思います。ですから、お金のために来るような人を、魅惑するような方法は採っていません。お金は平均的にきちんと満たしているけれど、それ以上のものが会社にある。そこに関心を持ってもらえるようなスタンスを取っています。かつてはストックオプションもありましたが、何年かで終わってしまいました。今はお金ではなく、バリューのために人が来てくれるような会社づくりを目指しています。

本田 僕は、同じくらい働いて、そして遊ぶというのがモットーですが、一歩間違えれば完全に遊びになる恐れがあります。そのバランスをどう保ちますか?

働きやすさとは、カルチャーが合うか、合わないか<br />【企業インタビュー:ザッポス編】遊び心いっぱいの会議室

ホリー 従業員はそのバランスを自己管理しています。今まで働いた会社と比べて、ここでの仕事が最も大変ですが、同時に最もやりがいのある仕事です。一般の会社では、ひたすら9時〜5時まで普通に仕事をするだけですが、当社ではそれ以外に職場をどう楽しくできるか、カルチャーをどう促せるかを常に考えていなければならないので大変なのです。2つの仕事を同時にこなしているようなもの。そのバランスを保つには、まずは人材を厳選することが重要なのです。人材を間違えれば、それは難しくなってしまいますが、適した人間を雇用すれば、皆自然に自分からそのバランスを保とうとします。何をどのようにするべきかを自己管理できるのです。

 次回は、日数制限のない有給制度をつくってしまった会社をご紹介します。※次回は6月28日更新予定です。


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働きやすさとは、カルチャーが合うか、合わないか<br />【企業インタビュー:ザッポス編】

本田直之(ほんだ・なおゆき)
レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役社長兼CEO
シティバンクなどの外資系企業を経て、バックスグループの経営に参画し、常務取締役としてJASDAQ への上場に導く。現在は、日米のベンチャー企業への投資事業を行うと同時に、少ない労力で多くの成果をあげるためのレバレッジマネジメントのアドバイスを行う。東京、ハワイに拠点を構え、年の半分をハワイで生活するデュアルライフを送っている。

幸福度ランキングトップの北欧(デンマーク、スウェーデン、フィンランド)の人たちと幸福について語り合って著した近著『LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。』(ダイヤモンド社)が話題になっている。
このほかの著書に、ベストセラーになったレバレッジシリーズをはじめ、『ノマドライフ』(朝日新聞出版)、25万部を越えるベストセラーとなった『面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則』『ゆるい生き方』『7つの制約にしばられない生き方』(以上、大和書房)『ハワイが教えてくれたこと。』(イースト・プレス)などがある。
著書は累計200万部を突破し、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。