次々と上がるマネジャーの声

 昨年講習を受けてHIT活動をスタートした担当者・マネジャーからは、次のような声が上がっている。

「HIT活動を進めることで、関連業務機能体系が可視化でき自部署の業務だけでなく、前後の工程でどんな業務をしていたのかがよくわかった」
「今まで部下に“改善しろ”と指示していたが、HIT法を勉強することで、それが単なる精神論だとわかった。HIT法を活用すれば、具体的な目標や指示を与え確実に成果を上げられることが実感できた」

 これこそまさにHIT法の価値といえよう。マネジャーは“職場の経営者”として、経営トップから下りてきた方針を部署内に展開し、それを実践するなかで出てきた不具合を処理し、部下に仕事を任せていくことで人材育成することがその役割だ。これをPDCAサイクルでしっかりと回していくことが求められる。

 ところが、多くのマネジャーはそれができていない。具体的なツールを持っていないからだ。HIT法のツールがあれば、業務プロセスを目で見て把握できるようになり、課題も見つかる。大きな課題には取り組みにくいが、細かい課題に分解すれば、どんどん解決できる。PDCAが早く回るようになり、“改善した”という実感が積み重なって、担当者に自信が生まれる。職場の全員が楽しみながら改善ができる、これこそがマネジメントサイクルといえるものではないだろうか。