健全なる精神は健全な身体に宿る――、とはローマの詩人ユヴェリナリスの言葉だが、その意味するところは、健やかな身体の持ち主には、健全な精神を、である。

 意訳するならば、元気な人は心もきれいに、だ。たぶん。

 プロアスリートと呼ばれる人たちは、健全な上に研鑽を重ねて、やっとプロの土俵に上がれるのだろうと私は思っているが、健全なはずのプロスポーツの世界では、ときおり、健全な精神とは言い難い“偏見”や“差別発言”が飛び出すようだ。

 つい先日も、セルヒオ・ガルシアというプロゴルファーの差別発言が報じられた。世界ランキング一位のタイガー・ウッズに対しての、心ない発言だ。

 このガルシアというプロは、タイガー・ウッズと犬猿の仲なのだそうだ。

 どっちが犬でどっちが猿かを質すと差別になりそうだからやめて、今月に開かれた全米オープン……、松山秀樹くんが日本人初となる一〇位(次大会への出場権を獲得できる順位。日本人の過去最高は尾崎将司プロの一七位)になった大会ですね。テレビ観戦された方も多いと思います。

 その大会の直前、ウッズとの不仲がささやかれるガルシアに記者陣が質問をした。

 ガルシアに向けられた質問は、大会ではウッズとどう接するか、といったものだったらしい。ロンドンで行なわれた欧州ツアーの表彰パーティーでのことだ。

「毎晩、彼を食事に誘って、フライドチキンを出すよ」

 ガルシアはこう応えた。この発言を受け、すぐさま英米のメディアは“差別発言”だとしていっせいに報じたが、これのどこに差別的な要素が含まれているか、すぐにわかった方はなかなかの国際感覚の持ち主かも。

 正解は、フライドチキンです。