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週刊・上杉隆

「共犯者」都議会は新銀行東京400億円公金投入を許すしかなかった

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第22回】 2008年3月27日
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 きょう(26日)、東京都議会は、経営難に陥っている新銀行東京への追加出資を決めた。与党である自民・公明両党が、予算特別委員会での採決で賛成に回ったための議案通過だが、これによって新たに約400億円の都税が投入されることになった。

 マスコミ報道の多くは、本来ならば、石原都知事の責任を追及し、チェック機能を果たすべき役割の都議会が、なぜ、唯々諾々として賛成に回ったのか、その理由を探しあぐねているようだ。確かに、新銀行設立以降の動きだけを追ってしまえば、それも無理はないだろう。

 だが、最初の構想当時から取材し、その経緯を知っている筆者からすれば、今回の都議会の動きは当然の結末であり、なんら驚くに値しない。なぜなら、この都議会こそが、現在の問題を作り出した「共犯者」に他ならないからだ。

 その理由を説明するため、少しばかり時計の針を戻さねばならない。しばらくお付き合い願いたい。

銀行税と表裏一体だった
新銀行設立

 1990年代後半、バブル崩壊のあおりを受けて、都内の中小企業は次々と倒産に追い込まれた。バブルに踊った都市銀行も、それまでの放漫経営を止め、自己資本比率の増加など体質改善に乗り出した。そのため、銀行からの融資に頼っていた中小企業の多くは、「貸し渋り」や「貸し剥がし」の対象になり、より苦しい経営を強いられることとなる。深刻な金融不況は、文字通り、何人もの経営者たちの首を吊るすことになった。

 同時期、少なくない大企業の経営も危機を迎えていた。それはメガバンクとて例外ではなかった。

 ところが、政府は、市場への影響が大きすぎるとして、経営難に陥っていた都市銀行に対してだけは、公的資金の注入を決定、事実上の救済を決めた。結果、多くの都市銀行が経営危機を回避することができた。

 その間、都市銀行は、不良債権処理を進める一方で、赤字決算ゆえに法人税を免除され、ひとり優遇されてきた。

 そうした大企業優遇政策に、都内の中小企業経営者たちの憤りは沸点に達していた。

 1999年、まさしくそうした状況で登場したのが、石原慎太郎だった。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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