トヨタ<7203>:6030円(前日比+130円)
買い先行。全体相場の地合い改善や為替の円安に加えて、メリルリンチ(ML)が自動
車セクターのカバレッジを再開、同社の投資判断は「買い」としており、支援材料に
なっている。好調な米国市場に加えて、中近東など収益性の高い地域での販売好調も
評価材料と。大手3社の中ではトップピックとしている。なお、MLでは同社の他、富
士重<7270>、ホンダ<7267>、マツダ<7261>なども「買い」推奨としている。
ルネサス<6723>:398円(同+16円)
買い優勢。携帯電話用のシステムLSI事業から撤退すると発表している。約1430人の
従業員を削減、事業撤退に伴う損失を今期以降に計上するとしている。赤字事業であ
り、かつ、競争の厳しさから今後の収益化期待も高めにくかったため、思い切ったリ
ストラを評価する動きが先行している。
第一生命<8750>:143600円(同+7900円)
強い動きが目立つ。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「イコールウェイ
ト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も158000円から190000円に引き上
げている。多くの金融株のサブセクターのバリュエーションは昨年後半から切りあが
っているが、なかでは保険株が取り残されているとの評価。金利低下懸念の後退、他
の2社とのギャップが縮小傾向にある一方でバリュエーション格差は依然大きいとし
て、生保株の中でのトップピックと位置づけているもよう。
ニトリHD<9843>:8000円(同-170円)
売り優勢。同社は前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は189億円で前年同期比
1%増と横ばいにとどまっている。コンセンサスの200億円前後を下回る格好に。SMBC
日興証券では投資判断「3」を継続、円安、消費増税がデメリットになり、今期は増
収増益記録を維持するのは難しくなっていると指摘。今期は5%の営業減益を予想し
ているようだ。
JSR<4185>:2027円(同+108円)
買い先行。三菱UFJでは投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価を2200円
としている。ArFレジストのシェア上昇が14.3期下期から、S-SBRの業績本格貢献が
15.3期からと、期待分野の拡大タイミングが見えるところまできたと評価している。
なお、三菱UFJでは電子材料セクターの新規カバレッジのなかで、同社の他に日本ゼ
オン<4205>も新規で買い推奨へ。
飯田産業<8880>:1647円(同+114円)
大幅高。経営統合するパワービルダー6社の株式移転比率が発表されている。同社1株
に対して共同持株会社の普通株式を1株割当て交付する。最も時価総額が大きい一建
設<3268>の前日の終値を基準とすると、理論株価は1751円程度になる。前日終値との
比較では、6社の中で同社のプレミアムが最も大きくなっている。
インデックス<4835>:ストップ安売り気配
ストップ安売り気配。民事再生手続きの開始を東京地裁に申し立て、受理されたと発
表している。同日付で債務の弁済禁止などの保全命令を受けたもようで、負債総額は
約245億円。これにより大証は7月28日付で同社株を上場廃止にすると発表。7月27日
までは整理銘柄に指定される。
レーサム<8890>:129500円(同+14900円)
大幅続伸。同社やいちごHD<2337>など、新興不動産関連の上昇が目立っている。東
証1部市場では三井不<8801>や三菱地所<8802>など大手不動産株が強含み、不動産セ
クターが上昇率トップとなっており、新興不動産関連にも買い安心感が高まっている
ようだ。なお、本日は東証REIT指数も2%超の上昇となっている。
一建設<3268>:5310円(同-190円)
売り先行。同社などパワービルダー6社は、正式に統合契約を締結している。統合比
率は飯田産業<8880>が1に対して同社は3.14となっており、昨日の終値水準を考慮す
るとややディスカウントとの見方に。なお、持ち株会社は「飯田グループホールディ
ングス」となり、2016年度には売上高1兆1000億円、営業利益1000億円の達成を目指
す。
リプロセル<4978>:16010円
26日にジャスダック市場へ新規上場し、初値は公開価格の約5.6倍となる17800円とな
った。iPS細胞関連のIPOとして事前の関心が非常に高く、短期資金なども巻き
込んでの人気化に。ただし、初値形成後は、初値の過熱感が意識され換金売りが膨ら
む状況となっている。なお、昨日上場したジェイエスエス<6074>やICDAHD
<3184>など、直近IPO銘柄が総じて軟調に推移している。