人づき合いを円滑にするために
「事前準備」を怠らない

 気配りとは、「なんとなく与えるもの」でも、「なんとなく受け取るもの」でもありません。
「事前」に知識として習い、勉強し、明確な意図を持って与える行為(好意)です。

 人づき合いや仕事の成果は、気配りの「事前準備」で決まります。
 私が紹介する「気配りの正解」は、「失敗しない自分」へと変わるための、そして、コミュニケーションを豊かにするための「事前準備」です。

 あなたが、複数の人の前で、プレゼンをすることになったとします。
 このとき、参加者の中に筆記用具を持たず、「手ぶら」できた人がいたら、あなたはどうしますか? 

「参加者の中には、筆記用具を持ってこない人がいるかもしれない。その人はメモを取ることができなくて、きっと困るだろう。こちらでペンを用意しておけば、相手の役に立つはずだ」

 と思うことができれば、事前に「筆記用具を準備しておく」ことができたはずです。この事前準備こそが、気配りです。

 また、プレゼンの場で「資料」を配るときも、

「どうしたら相手のためになるか(どうしたら、自分が嫌われずにすむか)」

 に考えが及べば、

「プリントした紙の資料だけでなく、出力前のデータも用意しておこう」

 と思うのではないでしょうか。
 資料や企画書がある場合には、「紙」で配布するだけでなく、説明後、データ(パソコンでつくったファイル)を渡しておく。
 そうすれば、第三者に情報を拡散させるときにも役立つからです。