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7月3日 18時0分
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1ドル100円を再び越えた理由〜ミスプライシングの修正〜 - 村上尚己「エコノミックレポート」

昨晩(7月2日)為替市場では、1ドル100円を再び越えるドル高円安が進んだ。米国市場では午後に入ってから株式市場が下げに転じる中で、為替市場でドル高の流れは止まらず、そのまま100円台ミドルで東京時間に帰ってきた。昨日の米国市場では、株価は若干調整(S&P500は横ばい)、米国10年金利も2.5%近辺であまり動かない中で、為替市場でドル高が進む格好となった。

これまでのドル円相場の推移を振り返ると、米FOMCを控えるなど不確実性が高まっていた6月半ばに1ドル95円を下回る円高が進んだ。6月14日レポートで、FOMCが主たる材料になっているにも関わらず、米金利と連動せず円高が進む為替市場では「ミスプライシング」が起きていると指摘した。

その後、6月19日FOMC後の記者会見でバーナンキ議長が量的緩和縮小のスケジュールを明示し、米金利上昇とドル高が同時に進んだ。そして6月24日レポートでは、東京時間の早朝に円安に動いたことに注目し、今後先に示したミスプライシングが修正される可能性に言及した。米国金利の動向とは関係なく、米国(量的緩和縮小)、日本(量的緩和継続)という金融政策の方向性の差が、ドル高円安要因として再び働くのではないかと指摘した。レポート執筆後のドル円と米10年金利の推移を振り返ると、米10年金利はやや低下する一方で、ドル円市場ではドル高が進む、ほぼ想定どおりの展開となっている(グラフ参照)。


一時は、FRBの出口政策への思惑でFOMC後に米10年金利が上昇し、これがメディアなどで懸念材料と報じられた。ただ、バーナンキ議長などが言及しているように、経済指標次第で、量的緩和縮小のスケジュールが変わる状況は何ら変わっていない。であれば、インフレ率が低下傾向を辿る中で、「長期金利だけ上昇」が続くわけがない。FRBの政策判断への信認を背景に、こうした認識が広がり、債券市場は落ち着きを取り戻したわけである。

FRBへの疑念が収束すれば、株式、金利は実態経済との対比で割高か割安かが判断されるフェーズに入る。そして、米国と日本を中心に世界経済の安定的な回復・正常化が続く中で、為替市場においては、先に示したとおり中央銀行の政策の方向性がダイレクトに為替市場の方向に影響する。こうした意味で、6月24日レポートで指摘したように、ドル円相場の「潮目が変わった」のだろう。

今後についてはどうか?100円台のドル円レートは、購買力平価の観点から日本企業の価格競争力をかなり復活させる水準である。円安進行のピッチは自ずと緩やかになる。ただ、最近の米国の経済指標改善(7月2日レポート)を踏まえると、再び103円前後の円安水準を目指す展開が続くのではないか。

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(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)


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