本連載第1回掲載後、何人かの方から「このマンション買おうかと思うのですが、どう思いますか?」というような事も聞かれた。マンションを買おうか考えている人が確実に増えているのだと、改めて実感させられた。新築マンションの需要は拡大傾向にあり、この傾向はますます顕著になることは間違いなさそうだ。

 マンションを購入しようと考えている人の話を聞くと、消費税の増税の影響についてかなり気にされていた。そこで、今回のテーマは、「新築マンションは消費税増税前に買った方が得なのか」について、今回もマンション販売の最前線にいる業界関係者へのヒアリングを基に、考えていきたい。

 税については、国税庁が平成25年4月に発表した内容を基に見解を述べたが、変更や内容が更新されることもあるので、購入の際は必ず確認をしてほしい。

引き渡し時期はいつ?
14年4月の前か後か

 国税庁は消費税導入について、「経済財政状況の激変にも柔軟に対応する観点から、消費税率引き上げの前に、経済状況等を総合的に勘案した上で、消費税率の引き上げの停止を含め所要の措置を講ずることとされています。」との見解を発表しており、停止、つまり増税とりやめ、または後ろ倒しの可能性がゼロではないことがわかる。

 ただ、昨今の景気回復の流れからか、消費税の導入は確実視されている。1989年に初めて3%の消費税が導入され、その後97年に3%から5%に、今回は2014年4月に5%から8%、2015年10月に8%から10%に引き上げられる可能性は高い。

 導入の判断は、増税される直前にされるとなっているが、実際には今年秋ごろに決定されるようだ。

 では、新築マンションを買うときに、この消費増税はどのように影響するのだろうか。