ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
数字で会社を読む

【コスモ石油】
千葉製油所の長期停止で財務が悪化し無配転落
疑問符のつく再建計画

週刊ダイヤモンド編集部
【第125回】 2013年7月18日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

度重なる事故で長期停止した千葉製油所が今月、再稼働を果たす。有利子負債が8429億円にまで膨らむなど財務は大幅に悪化している。会社が主張する通りに再建の道筋はついているのか。

 2013年はコスモ石油にとってまさに“正念場”の年となる。

 11年の東日本大震災以降、長期停止していた千葉製油所が7月、本格稼働する。時を同じくして香川県の坂出製油所は閉鎖。製油所の最適稼働で収益力を回復し、石油開発や石油化学事業における戦略投資のリターンを回収することで、財務体質を改善させるプランがスタートを切る。

 主力拠点である千葉が2年もの間止まっていたことで、業績は大打撃を受けた。

 13年3月期の最終損益は、事故に伴う522億円の特別損失などが影響し、859億円の赤字となった(図1)。最終赤字は2期連続。さらに今期は1986年の会社設立以来、初の無配に転落した。

 震災発生直後、千葉製油所では大規模な爆発火災事故が発生。1年後の12年3月、2基ある精製設備のうち、ようやく1基の再稼働を果たした。

 しかしその3カ月後、タンクからアスファルトが漏れ、海上に流出する事故が発生して設備はまたも停止した。市原市消防局が1カ月にわたって立ち入り検査を実施し、801項目にも及ぶ不備を指摘されてしまった。

 度重なる事故で財務は大幅に悪化。韓国からの輸入や他社から製品を購入して販売に充てたため、代替供給コストがかさんだ。一方、国内の燃料油市況は低水準のまま。資金繰りの悪化から有利子負債は8429億円にまで膨らみ、自己資本比率は13.2%にまで低下した(図2)。

 赤字計上により純資産が減ったことで、昨年9月には協調融資2本、計560億円が財務制限条項(融資の条件)に抵触する事態にも陥った。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年3月4日号 定価710円(税込)

特集 文系こそ学べ 勝つための絶対スキル データ分析

統計分析 Excel入門 データに強くなる

【特集2】
コーヒービジネス大活況
サードウェーブの次に来る波

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


数字で会社を読む

週刊ダイヤモンドで好評連載中の「数字で会社を読む」。各業界・企業を担当する第一線の記者が、ポイントを絞った財務分析で企業・産業に切り込みます。

「数字で会社を読む」

⇒バックナンバー一覧