ときおり、感性がズレている人に出会うことがある。

 ズレ方に愛嬌があると、その人は人気者だったりするが、場違い勘違いお門違いも甚だしいズレ方をしているうえに、自分の言動にひとり悦に入っているようなやつも希にいて、そういうやつはたいがい浮いているか、嫌われ者だ。私……?

 しかし、ズレているというのは、他の人にはないモノの見方、考え方ができるということでもあり、換言すれば“異才”に通じるものがあると私は思っている。芸術家をはじめ創作活動に従事する人、芸能人、プロアスリート、事業を成功させたり、何か事を成す人というのは、案外とズレているものなのだ。

 坂本龍馬を崇めるビジネスマンは多いみたいだが、龍馬だって、おそらくは、きっと、かなりズレていたのだろうと思う。

 越後出身の私には好きな偉人とは言えないが、薩長を結びつけるなんてのは、他人にはない視点があったから為し得たことのように思えるし、日本人としては初のハネムーンにも出かけている。下級とはいえ武士なのに、この感覚はやっぱりすごい。

 人とはちょっと違うところがあったから、そんなことができたのだろう。

 だから、私は、ありきたりなことしか言えないやつよりも、ちょっとズレているやつや、人とは違う角度からものごとを捉えられるやつのほうが好きなのだ。が、感性のズレた為政者は、ご勘弁だ。

 鳩ぽっ……、もとい、鳩山由紀夫さんである。

 民主党が政権与党になった際、初代の総理大臣に就任した人である。一説によると、毎月一五〇〇万円のお小遣いをもらっていたお坊ちゃんである。そのお小遣いを貯めて民主党設立の資金にしたとも言われ、だから、この方は民主党の財布でもあった。

 そして、この方の発言は、総理就任当初から、ズレにズレまくっていた。
 というより、詐欺師まがいの嘘つきだったのである。