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農業就職戦線に異変!
雇用不安で希望者殺到

週刊ダイヤモンド編集部
2009年2月27日
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 2月22日、大阪・梅田で開かれた就農説明会「新・農業人フェア」に1430人もの参加者がつめかけた。例年のおよそ2倍である。主催者の全国農業会議所によると、今年は「とにかく何でもいいから仕事をしたい」という参加者が目立つという。

 大阪だけではない。全国の農協や自治体が開いている就農説明会でも状況は同じだ。日本人のみならず、外国人労働者までもが行列をなしている。

  農林水産省によると、昨年12月から2月18日までに、全国自治体などの窓口に寄せられた就農相談は1万件を突破した。

  降って湧いたような就農ブームの背景には、派遣切り・雇い止めに象徴される雇用不安がある。すでに職を失った者、これから失うことを恐れる者が、農業に群がっているわけだ。

  しかし、現実はそう甘くない。農業法人などの求人数は1838件あるが、うち実際に就職が決まったのは584件。早朝から自然を相手に働く肉体労働であり、賃金水準も必ずしも高くなく、加えて地方に移住しなければならないという「農業の特殊性がネックになっている」(農林水産省)。

  一方の農業法人側も「誰でもいいから来て欲しい」という雰囲気ではない。たった数日で「やっぱり無理」と辞めてしまう労働者も多く、「体力、根性がなければ、農業では食えない」というのが偽らざる本音だ。

 冒頭の新・農業人フェアでは、従業員を募集している農業法人による合同説明会のほか、各種相談コーナーを設けて、農業の知識がまったくない人へのガイダンスも充実させている。しかし、雇用不安と現実のミスマッチ解消への道のりはまだ遠い。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 津本朋子)

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