できる人は、挨拶がちゃんとしている

世の中のいい言葉には、法則がある<br />【しずる村上×佐々木圭一】(後編)

佐々木 僕は広告から法則みたいなものに気づいたんですが、お笑いの世界でも、そういうものはあるんですか。

村上 ありますね。本当はここだけの話にしたいんですけど、なるわけないか(笑)。例えば、テレビでわかりやすいもので行くと、辛辣な言葉とか、ちょっと攻撃的な言葉、エッジのある言葉をガッと言った後に、その人が笑っているか、笑っていないか、というだけで、全然違うんですよ。

佐々木 そうなんですか。

村上 ひとつの方法論なんですけどね。そういう言葉を言ったままで、終わっちゃうと、やっぱり見ている人間って、引いたまま、「あれって冗談なの?」「本当なの?」となるわけです。

佐々木 なるほど、

村上 「えっ?」っていうところから続いちゃうと、次その人が話すときに、ちょっと引いちゃうじゃないですか。でも、終わりのときに笑顔で終わっていたら、「ああ、この人は、自分で冗談で言っていたんだ」ということになるわけです。
 本当に細かい話ですけど、笑顔で終わるのと、そうじゃないので終わるのとでは、全然違いますよね。それこそ、入り口で笑顔から入ることも重要です。何か言われたことで、笑っちゃってからしゃべるとか。
「いえいえ」って話すのだと、まず笑って受けているから、「ああ、これ冗談として話しているんだ」と笑えるわけですよ。

佐々木 それ、すごい気づきありますね。さっきの赤裸々に話すときも、笑いから入るのと、深刻に入るのとでは全然違いますよね。

村上 そうです、そうです。本人も笑ってるから、こっちも笑ってもいいのかな、ってなるわけですよ。これも技術です。
 もっと言えば、結局、挨拶が大事っていうのも、そういうことだと思うんですよ。コミュニケーションの入り口と出口って、ものすごい大事なんです。そこで印象がいっぺんに決まっちゃうから。
 それこそ謙虚に頭を下げる。入り口で自分を落として、私なんかこんなものです、つまみで利用してください、知らないです、みたいな顔をして挨拶をしている人のほうが、圧倒的な才能がある人だと思いますね。だって、明らかに印象いいですもん。
 できるお笑い芸人は、自分を見せるときに、そういう見せ方をしていると思う。一般の会社で働いている人も、そういうコミュニケーションの重要性に気づいている人は、しているんじゃないですか。

佐々木 なるほど。それが本能的にできちゃう人もいるけれど、できないなら、学んでやったほうがいい、ということですね。

村上 そうすることで、ある意味、才能がないくらいのところから、一応こういう本が出せるくらいまではできる、ということだと思うんです。 


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第8回「心」という小説を書くことで、亡くなった息子に近づきたかった【姜尚中×佐々木圭一】(後編)

第9回 なぜDJポリスの伝え方が、群集を動かしたのか?そこに使われていた「伝え方のレシピ」。

第10回 DJポリスが伝え方で使った「チームワーク化」。これを使えば動かない人も動く。

第11回 実は隠れコンセプトは「相手のことを想像する技術」【元スターバックスコーヒージャパンCEO・岩田松雄×コピーライター・佐々木圭一】(前編)

第12回 上司は、自分が上司にやっていることを部下にも同じように求める【元スターバックスコーヒージャパンCEO・岩田松雄×コピーライター・佐々木圭一】(後編) 

第13回 伝え方を身につけたら、日本企業は強くなる【サイバーエージェント藤田晋×佐々木圭一】(前編)

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世の中のいい言葉には、法則がある<br />【しずる村上×佐々木圭一】(後編)

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●自分が話すと、なぜか場の空気を凍らせてしまい、相手の印象を悪くしてしまう
●論理思考やプレゼン術は身につけたが、相手の心を掴めていない気がする
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