成功した自分をはっきりと思い描く

 夢や目標を現実化するには、「現実化するんだ」と楽観的に考えることが重要です。とにかく挑戦しなければ、夢は単なる夢のままで終わってしまうことでしょう。

 よく「ポジティブシンキング」と言いますが、私の場合、自分が夢や目標を実現した姿を想像することから始めています。
資産運用の世界から日本で教育の世界に関わりたいと考えたときも、このイメージトレーニングを実践しました。

 資産運用の世界では、長年培ってきた経験や人に伝えられる多少の実績があったものの、京都大学が募集していた「英語でグローバル人材を育成する」という仕事は、私にとって初めての経験のため、やはり不安もありました。

 その不安を打ち消すために、私は、自分が京都大学の教授となり、教壇に立っているイメージを具体的に心に描き続けたのです。

「そんなことをしても意味はない」と思われるかもしれません。たしかに、イメージトレーニングを行っていなくても採用された可能性もあります。

 しかし、とくに面接などのように、限られた時間で評価される場面を考えてみてください。不安を隠しきれない人と、自信ある振る舞いをする人、どちらが採用されるのかは明らかではないでしょうか。

 トレーニングの成果もあり、実際の面接でも、採用されて当然だとすら思って臨むことができ、採用に繋がったと信じています。

 できない自分は「仮の姿」。右も左もわからない環境で頑張り抜くためにたどり着いたこの考え方は、偶然を必然に変える楽観性を身につけるために、意識してみてはいかがでしょうか。

次回更新は、7月31日(水)を予定。


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『自分の小さな「鳥カゴ」から飛び立ちなさい――京大キャリア教室で教えるこれからの働き方』(河合江理子 著)

第1回 <br />できない自分は「仮の姿」と信じる  <br />偶然を必然に変える楽観的思考法

あなたは出口の見えない努力をつづけていませんか?ハーバード、マッキンゼー、INSEAD(欧州経営大学院)、BIS(国際決済銀行)、OECD(経済協力開発機構)…日本・アメリカ・ヨーロッパ、本物の世界を知る日本人が明かす、国境を越えて生きるための武器と心得。

 


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