サラリーマンが知るべきお金の教養
【第4回】 2013年7月30日公開(2017年3月27日更新)
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著者・コラム紹介

サラリーマンが知るべきお金の教養

◆周ちゃん:

大企業のデキリーマン。大学の専攻は経済ながら業務では広告予算の管理くらいしかお金に関する仕事はしていない。
仕事も遊びも全力投球。ここのところ財テクに関しても興味津々。金融の専門でないからこそ、普遍的な疑問を入り口にその解決を探していく。仕事柄、人脈や情報源が広く、消費者の行動特性をつかむのが得意。妻と子の3人で都内に一軒家を建て暮らしている。
 

◆えーちゃん:

資産運用・ファイナンスに詳しい公認会計士。大手監査法人での経験を経て、独立。
長期志向での資産運用については個人投資家として豊富な経験と実績を持つ。現在、ファイナンス専門の社会人大学院にも在籍中。「資産運用こそ最高のホビー」と語る。ASKというハンドルネームでブログ「マネーの知恵(仮)」を運営。

えーちゃん&周ちゃん

確定拠出年金は「想定利回り」が大事!
30代サラリーマンが知っておきたいお金の話(4)サラリーマンと確定拠出年金 第4話

学生時代からの親友である、大企業のバリバリ広告マン「周ちゃん」と、キレキレ公認会計士「えーちゃん」が飲み屋で何やら話をしている。今回はその4回目。確定拠出年金の「想定利回り」という概念について話が広がった…。

[前回の記事]
●資産運用とアベノミクスについてまずは考えてみた
●そもそも確定拠出年金ってなに?
●「日本の年金制度について知らないと!」


「そもそも資産運用が必要か」
について、じっくり考えてみよう!

年金はいくらもらえて、それで最低限の将来の生活費は賄えるのか。生活に困らないためには、何歳までにいくらの貯金があれば安全か。選択肢として経済的にリタイア可能な状態にどうやって持っていけばいいのか、っていうのは、意識的に機会を作ってでも、年に1回くらいは振り返ることが大事だと思うよ。
 それが、こういう会話がきっかけでもいいわけで。

なるほどね。そういう目標をきちんと持って、自分の将来設計と照らし合わせて足りない分を資産運用でどうにかするか考えるということか。
 まぁ自分の事なんだし、ざっくりでも分かっておくに越したことはないよな。
「資産運用しなきゃ!」って具体的な目的もなく焦るんじゃなくて、そもそも資産運用する必要があるかどうかに立ち返ってゼロベースで考えると。実は預貯金で十分だから、資産運用をしないって決めるならそれも良いわけだしな。
 自分でそう決められれば、マスメディアの言葉に踊らされることもないと(笑)。

そうそう。

 

その中で確定拠出がどれだけのインパクトなのかも分かっておかないといけないんだな。

毎月拠出できる額には上限がある!

確定拠出は会社が毎月拠出できる拠出限度額っていうのが決まってるからね。それ以上の金額の影響はないね。
 それにね、確定拠出年金制度になったと言っても、多くの企業では、企業年金の全部をいきなり確定拠出年金に変えるというよりも、従来の確定給付と併用してる場合も多いから、ちゃんと影響の及ぶ程度を把握しておくと安心かもね。

あとさ、会社で確定拠出年金の説明会を受けて、その時によく分からず運用ポートフォリオを決めさせられたんだけど、周りの奴に聞いたら、やっぱり結構みんな変動の少ない日本の国債とか厚めにしたって言ってたよ。

確定拠出年金の運用で預金とか債券とか安全なものにしてる人が多いって話はよく聞くね。
 それって、多分、今まで資産運用したことがないから、損したらどうしようという思いばかりが先行して、恐さのあまり消去法で選んでいるだけで、それが最適解だと思ってやっているのかは疑問だよね。

そうなんだよ。とはいえ、確定拠出年金の運用で損はしたくない

 

けど、預金とか債券とか安全なものだけで運用していると、実は損しているかもしれないよ

え? 何それ?どういうこと?
 

2つあってね、1つ目は、運用利回りがインフレに負けるかもってこと。日本はずっとデフレが続いているからインフレの実感ってないかもしれないけど、成長する経済は基本的にインフレになるし、アベノミクスが上手くいったら持続的なインフレになるかもしれない。例えば、長期的に銀行預金の定期預金で運用しているとインフレ期には定期預金利率がインフレ率より低い傾向にあるって話もあるよ※1。インフレに勝てないってことはお金が実質的に減るってこと。

※1 確定拠出年金の専門家である()オフィス・リベルタスの大江英樹さんの作成資料を参照

 
 

まあ確かにインフレの実感はわかないけど、そういうもんかもねえ。

 

2つ目は、確定拠出年金には「想定利回り」っていう概念があってね。
各会社ごとにこの想定利回りを設定してて、多くの企業は、掛金をどれほどの利回りで運用すれば確定拠出年金に変わる前の元の制度の給付額と同水準になるかを計算して、「想定利回り」として示してるよ。つまり、確定拠出年金で「想定利回り」を下回る運用しかしないと、確定拠出年金に変わる前と比べて損するってことになる。

 「想定利回り」……。どれくらいなんだろう。なんか言ってた記憶はあるけど。

周ちゃんの会社はまた調べるとして、一般には2.0%~2.5%の企業がかなり多いみたいだね。テレビ局などの高給取り企業だと0%なんていうところもあるって聞くよ。0%ってことは、預金にでもしておいて全く増やさなくても今までと同じだけの年金はもらえるってことだから、保守的な運用でも大丈夫なように、かなり会社側での配慮があるって言えるね。

なるほど。あんまり安パイで固めすぎて運用実績ショボかったら、結局、確定給付の方が良かったってことになるのか。“損”って、預金だけにしてると今までの企業年金制度と比べた時にもらえる金額に機会損失が発生するってことね。年金制度を確認する際に、「想定利回り」は知っておかないとな。
 そうすると、ある程度リスクを取ってでも運用効率のいい商品を攻めた方がいいのかなぁ。

そうだね。確定拠出年金は毎月一定の金額を積み立て投資していくようなもんだしね。しょっちゅう運用内容を変えるものでもないし、見方によっては、資産運用を始めるにあたってはちょうど良い練習台かもね。

積み立て投資の方が資産運用の練習には良いの?


次回(「税制優遇を利用して資産運用の練習をしよう!」)に続く

 

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