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金融市場異論百出

バーナンキは再度ハト派寄り?
7月18日議会証言の読み方

加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
2013年7月31日
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 「なぜFRBはこんな金融緩和策をこの先も継続する必要があると思っているのか?」

 7月18日の米上院銀行・住宅・都市問題委員会で共和党の有力メンバー、クラポ議員はバーナンキFRB議長にそう詰め寄った。同氏は現在の資産購入策第3弾(QE3)が市場の価格形成を歪め、投資家に過剰なリスクテークを行わせていると批判的にみている。

 従来はハト派に見えたバーナンキが、5月からQE3の年内縮小開始を示唆し始めた理由の一つは、「FRBは金融緩和をやり過ぎている」という共和党の激しい批判を無視できなくなった点にあるだろう。また、6月FOMC議事要旨では、約半数のメンバーが年後半に終了すべきと主張していた。そういった内部のタカ派の意見をくみ取る必要もあった。

 さらに、バーナンキが来年1月末で退任する(らしい)ことも彼の判断に微妙な影響を与えていると思われる。退任までに正常化への道筋を多少は示しておきたい心情が湧いてきたのではないか。

 とはいえ、バーナンキは今回の議会証言で、QE3縮小開始時期や政策金利引き上げ時期の市場予想を遅らせようとしていた。彼は「金融状況」を注視すると繰り返し述べていた。ハト派にまた傾いたというよりも、モーゲージ(住宅ローン)金利の急騰が心配になってきたようだ。

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