株式レポート
7月29日 18時0分
バックナンバー 著者・コラム紹介
マネックス証券

消費増税に見直しの動き - 村上尚己「エコノミックレポート」

7月28日日経新聞は、今後の消費増税について「(1)消費税率を予定通り2段階で引き上げる(2)最初に2%上げ、その後1%ずつ引き上げる(3)5年間で毎年1%ずつ引き上げる(4)増税を当面見送る」という案の検討を安倍首相が指示した、と報じた。

経済政策の大失政で政権を手放した民主党同様に、自民党政治家やメディアは来年の消費増税を容認する声が多数だが、安倍政権は消費増税に慎重であることが改めて示された。12年年末以降アベノミクスに対して金融市場が大きく反応した理由はシンプルで、「脱デフレと経済正常化」に注力した政策がデフレ下では望ましいからである。

消費増税は、家計から7-8兆円つまり家計所得の2%以上を徴収するのだから、個人消費は1%以上減る。GDP成長率も少なくても1%は減速する。脱デフレには、民間の消費や投資が拡大し、需給ギャップ(総需要と総供給の乖離)を縮小させることが必要だが、大型増税で需給ギャップ縮小は止まる。

1997年のように消費増税で景気後退が訪れるか見方は分かれるが、大型増税はアベノミクスが目指す脱デフレを止める政策である。大失政を続けた民主党政権が決めた早期増税について、新たに国民から選ばれた安倍政権がその是非・タイミングを慎重に判断するのは当然であろう。名目経済成長率が3%以上増える米国同様の経済状況に戻らないと、大規模増税が景気に及ぼすネガティブなインパクトは大きい。

先般、ブルームバーグ社がエコノミストに対して行ったアンケート調査の中に、「14年4月に消費税8%への引き上げが行われるか」があった。筆者もこのアンケートに答えたが、「予想」という意味で「行われる」に最初は回答した。しかし、消費増税に慎重な安倍首相やブレーンのコメントをうけて、筆者は「予定どおりの増税の可能性は低くなった」と考え、予想を変更して再提出した。

先週、このアンケート調査の回答を確認したら、筆者同様に消費増税が見直されるという回答は、23人中筆者ただ1人であった。ほとんどのエコノミストは、前政権の決定やメディアの論調に従順なのだろうか、「消費増税は予定通り実現する」と答えていた。

しかし、消費増税に慎重な安倍首相の判断が、冒頭のような指示として具体化されつつある。外国人投資家に日本の状況を説明するエコノミストの中にも、消費増税が見直される、という見通しが出て来るだろう。

なお、予定通り消費増税を行うべきという論者の理屈として、「既に決まっているのに見直したら、今後二度と引き上げられない」ことを挙げているヒトがいる。ただ、例えば「デフレから脱却して、名目GDPが3%以上で伸びる状況になれば、予定通りの消費増税に着手する」とコミットをすれば良いだけのことだ。政治への不信が強いのか、大手マスコミに従順なのか不明だが、この様に全く理屈になっていない言説が未だに蔓延っている。




(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

■ご留意いただきたい事項
マネックス証券(以下当社)は、本レポートの内容につきその正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。当社が有価証券の価格の上昇又は下落について断定的判断を提供することはありません。
本レポートに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測であり、当社の意見や予測をあらわすものではありません。また、提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更又は削除されることがございます。
当画面でご案内している内容は、当社でお取扱している商品・サービス等に関連する場合がありますが、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。
当社は本レポートの内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
本レポートの内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。当社でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動・金利の変動・為替の変動等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、マネックス証券のウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」(※)をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。
((※)https://info.monex.co.jp/policy/risk/index.html)

■利益相反に関する開示事項
当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、並びに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。

(マネックス証券)


マネックス証券
株式売買手数料(指値) 口座開設
10万円 30万円 50万円
100円 250円 450円
【マネックス証券のメリット】
日本株投資に役立つ「決算&業績予想」、信用取引ではリスク管理に役立つ信用取引自動決済発注サービス「みまもるくん」が便利。米国株は最低手数料5ドル(税抜)からお手軽に投資が可能で、米国ETFを通じて世界中に分散投資できる。投資先の調査、リスク管理、リスク分散など、じっくり腰をすえた大人の投資ができる証券会社と言えるだろう。一方、短期・中期のトレードに役立つツールもそろっている。逆指値ほか多彩な注文方法が利用できる上に、板発注が可能な高機能無料ツール「新マネックストレーダー」が進化中だ。日本株、米国株、先物取引についてロボットの投資判断を日々配信する「マネックスシグナル」も提供しており、スイングトレードに役立つ。
【関連記事】
◆AKB48の4人が株式投資とNISAにチャレンジ!「株」&「投資信託」で資産倍増を目指せ!~第1回 証券会社を選ぼう~
◆マネックス証券おすすめのポイントはココだ!~日本株手数料の低さ、ユニークな投資ツールが充実しているネット証券大手
マネックス証券の口座開設はこちら!

 

株主優待名人の桐谷さんお墨付きのネット証券!最新情報はコチラ!
ネット証券口座人気ランキングはコチラ!
NISA口座を徹底比較!はコチラ
株主優待おすすめ情報はコチラ!
優待名人・桐谷さんの株主優待情報はコチラ!

 

Special topics pr

ZAiオンラインPickUP
[クレジットカード・オブ・ザ・イヤー2017]2人の専門家が最優秀クレジットカードを決定! 2017年版、クレジットカードのおすすめはコレ! おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き その 【株主優待】最新の株主優待情報更新中! アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、 本当は“ゴールド”ではなく“プラチナ”だった!? 日本初のゴールドカードの最高水準の付帯特典とは?
ランキング
1カ月
1週間
24時間
じぶん銀行住宅ローン 「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」付帯サービスはプラチナカード顔負け!最強ゴールドカード 実力を徹底検証  アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!


 

11月号9月21日発売
定価730円(税込)
◆購入はコチラ!

Amazonで「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!


【株で1億円を目指す銘柄!今買う10倍株】
今後1年の日経平均の高値&安値を大予測
株で1億円を目指す10倍株ベスト67
・買い&売りをズバリ!人気株500診断
別冊付録!上場全銘柄の理論株価
・10年先を見通す10倍株
つみたてNISAのオトクな使い方

・買いの高配当株&優待株ベスト14
3万円以下で買える株ベスト9
・成長余力が大きい
有望IPO株
長期で値上がりを狙う厳選投資信託18本

「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!

>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

Apple Pay対応のクレジットカードで選ぶ! Apple Payに登録して得する高還元率カードはコレ! 堀江貴文や橘玲など人気の著者のメルマガ配信開始! 新築マンションランキング