皆様、こんにちは。美的収納プランナーの草間雅子です。

 これまでデスクや財布・カバンといったハード面での整理術をご紹介してきた当連載。今回は少し趣向を変え、PCの中身――なかでもビジネスパーソンの皆さんにとって欠かせない「仕事の生産性がアップするメールの整理術」をご紹介してまいります。

 そこでまず、頼もしいパートナーをご紹介しましょう。企業の生産性向上のプロでいらっしゃる株式会社プロスタンダード代表取締役社長 若林雅樹さんです。

 若林さんは、企業で働くビジネスパーソンに対して、経営工学に基づいたスキルを提供することによって、月10時間(30分/日×20営業日)以上の生産性向上を目指すという研修を行っていらっしゃる方です。また、実際の業務現場でそれらのスキルが生かされているかチェックを行うなど、フォローも実施されています。

 そんな若林さんに、仕事で差がつく「メール処理術&整理術」を伺ってきました。

「美的収納」との共通点
時間の密度を高める!

 今回、若林さんに「生産性向上」についてお話を伺うなかで、僭越ながら感じたのは、若林さんのお考えと私の家庭やオフィスにおける「収納」についての考え方との間に、多くの共通点があるということでした。

 まず、その基本となるのが「有限である時間をいかに生産的に使うか」という点です。ここで、若林さんに見せていただいたこちらの表が非常に分かりやすかったのでご紹介します。

返信は早いのに仕事の効率が悪い<br />「メール処理依存症」になる人のダメな習慣※プロスタンダード様 提供資料
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 この「稼働時間」「準稼働時間」「非稼働時間」という言葉自体は、私にとって目新しいものでしたが、その考え方のベースは、私が「なぜ整理・収納をするのか?」という目的を考える上で、一番意識していた事と同じであり、それをこのように分かりやすく言語化・視覚化された表で見せていただいた事で、私自身の考えもスッキリしました。さすがは生産性向上のプロです!

 若林さんが作られたこの表はオフィスを前提にしていますが、家に置き換えてみるとどうでしょうか。収納を使いやすく、効率化することで、まずは非稼働時間の中の無駄(=特に探し物の時間など)をなくすことができます。そして、日々のルーチン部分(=必要な家事)は準稼働時間に該当すると考えられますが、動線などを見直し、時間の短縮、密度を高めることで、人生の付加価値を生み出す“本当にやりたい事、夢”に費やす時間、すなわち稼働時間を増やすことが可能になります。そして、これこそがまさに、私が一番お伝えしたい「収納」の目的なのです。

 ついつい有限ということを忘れてしまいがちな時間ですが、この表を見て「公私にわたり時間をどう使っているのか?今後どう使いたいのか?」を改めて見つめ直す事が必要だと感じました。

 皆さんの時間の使い方はいかがでしょう?